私はこの日をどういう日か
よくしらない

……

あの夜
とても寒い夜
おとずれた彼は
ただ、私の横にねころがり
それからずっとそばにいて
どこにもいかないで
ともにいるようになった

私は彼がすきで
とても大事におもう

――むかし
お爺様にきいたのだよ
この日は贈り物をもらえる日だと
だから、お祈りしたのだよ
ずっとずっとお祈りしたのだよ
ただともに傍にいてくれる
温もり持つものをください
きっとあなたは
その贈り物だよ
きっとお願い聞いてくださったのだよ

彼はなにもいわない
私は彼がすきで
彼に、なにかあげたいな、と思う

外は凍てつくように寒いのだろう
部屋のぬくもりで
窓ガラスがくもりこんでる
薄暗く青い空から
ひっそりとしずかに
白い雪が降り始める

私は彼になにを贈ろうとおもいながら
またひとつ、ふかく

彼をだきしめる
鉛筆・透明水彩