こうき
なんだい、あんたぁ。
新しい客かぁい?
いっとくけど、あたしは高いよ?
ははん、話を聞きたいだけ?
妙な人もいたもんだねぇ・・・。
あたしのこと?
あたしはこうき。年はね。
女にそんなこと聞くもンじゃないよ。
仕事は売春。ははははは。
そんな顔するんじゃないよぉ。ははははは。
昔はそーでもなかったんだけどねぇ。
この頃は、あちきとか、よわちゃんとか、
あとそーだねぇ、あの馬鹿。
大馬鹿が人ンちに訪ねてくるからねぇ、
にぎやかなマイニチさぁ。
客を取る暇もないぐらいだよ、あっはっは。
あちきはまなさまのねこねこだったみたいだねぇ。
忘れろっつってんのに、忘れられないみたいなのさ。
まぁ・・・
あいつが傷つかなきゃいいんだけどねぇ・・・。
ああ。あんた、そろそろ夜が来る。
とっととどっかへ行った方がいいよぉ。
また、夜騒が始まるんだからねぇ。