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夢の中で夢を見る
ぐらぐらゆれる家の中に私はいた。
白くて青い柱に支えられた宮殿に私はいた。
ぐらぐらと家が、家だけがゆれにゆれて今にも崩れんばかりになっていた。
私たち家族は一列になって出口を目指した。
柱がやたらこあちこちに生えているので、通路は狭く、歩きにくかった。
白くて青い煙が行く様々なところで上がった。
やっと玄関にたどり着くと(それは小さな青い玄関だった)扉がちょっと開いていて
お隣さんがジーっとこっちを見ていた。
そして扉の隙間からそっと白い手を伸ばすと私に
一通の手紙を握らせた。
「これ・・・手紙」そういってお隣さんは隙間から消えた。
手紙を読むと昔の先生からの手紙だった。
「何?」「私の好きな先生からの手紙」
私は大事にそれをしまった。
そしてひときわ大きいぐらつきが家に来た。
私たちは急いで扉を開けて逃げ出した。
その先はプラットホームになっていて白い透明な電車が止まっていた。
母と父が先に乗っていて席を取っておいてくれたらしく
「**(私の名前)、**!こっちこっち!」
と叫んで手招きしていた。
しかし私たちは母と父の居る車両がものすごい人で
入れなかったので仕方無しに次の車両へ飛び乗った。
のった途端にスザマジイ音を立てて列車が発車した。
気が付くと私たちは町にいた。
列車から降りた覚えはないので
どうやら列車が町に変わってしまったらしい。
蒼い煉瓦で出来た町だった。
いつのまに夜になったのか黄金色の満月が
ほーほーと照っていた。
私たちはいつ着たのか茶色いカーテンをコートのように羽織っていて
みんなで照る照る坊主みたいに町を歩いた。
街灯の暗がりに一匹の猫が居て、じっと良く見ると、それは強盗の姿だった。
いつの間にか景色は家の中で
その強盗の前に血塗れの女の人が死んでいた。
私が「犯人は誰なの」と言うと、誰かが
「そんなこと聞くな」と言った。
その途端に全ては夢になって、私たちはまた猫の前にいた。
猫はすましてちゃんと座っていた。
私はフライパンで卵を熱々に焼くと、猫にかけて
じゅーじゅーに丸めてステーキにして食べた。
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2001-01-05
04:21:52
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白くて青い柱に支えられた宮殿に私はいた。
ぐらぐらと家が、家だけがゆれにゆれて今にも崩れんばかりになっていた。
私たち家族は一列になって出口を目指した。
柱がやたらこあちこちに生えているので、通路は狭く、歩きにくかった。
白くて青い煙が行く様々なところで上がった。
やっと玄関にたどり着くと(それは小さな青い玄関だった)扉がちょっと開いていて
お隣さんがジーっとこっちを見ていた。
そして扉の隙間からそっと白い手を伸ばすと私に
一通の手紙を握らせた。
「これ・・・手紙」そういってお隣さんは隙間から消えた。
手紙を読むと昔の先生からの手紙だった。
「何?」「私の好きな先生からの手紙」
私は大事にそれをしまった。
そしてひときわ大きいぐらつきが家に来た。
私たちは急いで扉を開けて逃げ出した。
その先はプラットホームになっていて白い透明な電車が止まっていた。
母と父が先に乗っていて席を取っておいてくれたらしく
「**(私の名前)、**!こっちこっち!」
と叫んで手招きしていた。
しかし私たちは母と父の居る車両がものすごい人で
入れなかったので仕方無しに次の車両へ飛び乗った。
のった途端にスザマジイ音を立てて列車が発車した。
気が付くと私たちは町にいた。
列車から降りた覚えはないので
どうやら列車が町に変わってしまったらしい。
蒼い煉瓦で出来た町だった。
いつのまに夜になったのか黄金色の満月が
ほーほーと照っていた。
私たちはいつ着たのか茶色いカーテンをコートのように羽織っていて
みんなで照る照る坊主みたいに町を歩いた。
街灯の暗がりに一匹の猫が居て、じっと良く見ると、それは強盗の姿だった。
いつの間にか景色は家の中で
その強盗の前に血塗れの女の人が死んでいた。
私が「犯人は誰なの」と言うと、誰かが
「そんなこと聞くな」と言った。
その途端に全ては夢になって、私たちはまた猫の前にいた。
猫はすましてちゃんと座っていた。
私はフライパンで卵を熱々に焼くと、猫にかけて
じゅーじゅーに丸めてステーキにして食べた。