川の水

ふなゆらゆらと
川面のみずは
うすい青色
エメラルド

ひのひかり
ひかり ひかり
きらめいて
川の魚が
さらさら
泳ぐ

冷たい水の
そこのほうまで
すきとおり
じゃりに光が反射して
ちかちか ちかちか
またたいている

ただ ただ ただ ひたすらに
おもえるひとを
おもいながら
てのひら たくさん
花を持つ

白い花花 川のきしべに
ひらひら ひらひら
たわむれている

あなたは私を見ていたし
私はあなたをみていたけれど
はなすことなど
なんにもなくて
いいたいことは
とけていった

ゆるしあえ
ゆるしあえ
あいし あいあい
あたたかな

てきとうな
でたらめなうた
口ずさみ
あなたのそばに
金色の花
日の光
おだやかに
風のながれに
ふわふわ流れる

やわらかな
橙色の光の中で
あなたはただ
私を見ている

私は ただ
あなたを見ている

はなしたいこと
たくさんあって
言葉たくさん たくさんあって
それでも どれほど
かんがえて
それでも おもいは
こえられない
言葉を失い
そして はじめて
こころ 私を
あじわいはじめる

ようやくおぼえた
ひとつのことは
忘れそうで
はかないけれど
きざみはじめる
胸の中

おだやかな
想いとともに

きんいろおびた
橙色の日の光
白い舟は
ただすすむ

川は、あいいろ
うすい 水色
底の方まですきとおり
魚がさかんに
泳いでる
2011-12-18 08:42:35