花の星
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ショートショート
ショートショート
2012
2012-08-17
08:00:00
うさぎ
やわらかな眠りの中から 目が覚めたら 隙間から 風がフウフウはいってきて ここちよく なでては過ぎ去る いつのまにか 目の前に小さな目をしたウサギがいて あ、おきちゃった、といって(……)
(293文字数)
2012-03-18
12:00:39
なんでもない
うっすらと 白い霧が道みちのあいまにかかり 白いあつぼったい花が 黒みどりの木々に咲いている あまいにおいが薫り ちいさな鳥声がさえずる ……冬よりやはり とり、元気がいいね (……)
(386文字数)
2012-01-22
15:03:46
たんす
たんすをあけたらね ちいさなうさぎがいてね そいつが 笑うんです くったくなく ―― きらわれてないかなぁ だからね わらってね あんた、もう それは、やめたんじゃないの そ(……)
(371文字数)
2012-01-20
21:22:46
折り紙
ふとったことを 曖昧にいうと こうたんぱくしつ 高エネルギー たんぱく質オーバー? だの、変なことをいいながら てこてこ、ふたり 歩いていたら タンポポがある、と さわぎだす (……)
(443文字数)
2012-01-12
14:50:38
羽刀
羽刀をいただきまして それが、なにか あたたかに 柔らかい光をおび そうしたら それは、あなたを 貴方の醜さから 護るためです 切る、ためでは ありません、といわれ なにかふさふさ(……)
(460文字数)
2012-01-12
12:17:43
こうお
めをつむると 風の音がないでいた みみ、つめたい あちらにいる なにかが、 もしかしたら 風音の、ききまちがい おおい、と、いう おおい、寒かろう めをあけたら 竹藪のなか (……)
(450文字数)
2012-01-09
20:08:47
お地蔵様
このあいだ お地蔵様に てを あわせた そうしたら わかったんです そう いったら あなたは 笑いながら なんにも いわない ただ、ささのお舟を あんでいる (……)
(330文字数)
2012-01-08
18:47:17
くずりー
くずりーといわれるくまのこは 金の蜂蜜を抱えて なまえが、ほしいという なまえねぇ 私はぽてぽてはなしながら くずりーの キグルミを着た あなたとともに 歩んでいる あなたが(……)
(481文字数)
2012-01-03
13:35:31
no title
どおんどん、どおんどん、と まぐろぐくねる 大きな大きな音がする 太陽はあつく 気流がうんうんと いなっている この、器では あさい、と おぼえ また、はじめたく 存じま(……)
(304文字数)
2012-01-02
11:18:20
no title
粉ゆきがふりはじめた あたたかな、太陽 くものなか かすかに、うねり ひかり わたしは、笑いながら そばにいて 愛しくて、ありがたい 好きでよかったと おもう日が、きた、うれ(……)
(330文字数)
2011
2011-12-29
13:10:40
猿
木の葉がちらちら落ちてきて それがひかりに照らされ やわらかないろをもって 湿った黒い地面に ひっそりと吸い込まれている 何処からか 響くような音がして それが、あまりに おもく、(……)
(380文字数)
2011-12-05
05:11:45
かがり火
かがり火が ばちばちはぜて 赤いひらひらとしたものが たくさん とんでいた ―― 暖かな夜ですね そう いわれたから ―― かがり火がもえているから そう言えば ふっと 約束を思いだした 約束(……)
(395文字数)
2011-11-26
23:24:11
白花
柔らかい白花の つぼみが 風に 揺れていたから 金色のその花芯は パラパラと 金の花粉を 闇に巻き ひかる わたしは 歌いながら 空には 白い魚が 流れていた あたた(……)
(239文字数)
2011-11-24
22:01:35
蜃気楼
夜に深い黒 ちか ちか 瞬くような 星が見えて あれ 地面に おかしいな と 思ったら 湖が 空をうつしていた 流れ星が みゃっと流れ 地と天 2つ、みえた 手にある提(……)
(486文字数)
2011-11-24
10:50:48
なんな
イチゴつみにきたら 柔らかい金色の光りに あたたかな草花は あおみどり 時折 ぱらぱらと 小雨がふる ―― 私 なんなんなん? ―― なんなんなん 君は笑う イチゴは(……)
(437文字数)
2011-11-24
09:33:56
滝
ザァザァとながれ 滝落ちる場にきて ザァザァとながれ 私たちは 白いながい ひかりひかりする 魚にのり 魚は、また滝をのぼる ザァザァとながれ 朝がきたらしいから 見上げれ(……)
(448文字数)
2011-11-21
10:13:36
空の話
気がついたら 白い、きれいな電車に乗って ただひかひかとひかりながら 水面の上をはしっていた 魚影が2、3匹みえたが もう、気にしなくていいだろうと おもえた うすい青い静かな空(……)
(305文字数)
2011-11-19
13:58:26
雲
雲のきれまから 優しい光が ゆらゆら下に ちいさな鳥が ちかちか鳴いている ―― 人に嘆くなら 私は不遇を感じ ―― 自分に嘆くなら 私は幸運を 覚えるようです 私は空(……)
(377文字数)
2011-11-17
23:47:01
リンリん
夜中にリンリんと 電話がありまして きみはね 弱くなれないから いけないんだなんて 怒られまして 疲れたり 苦しかったり いやになったり たちどまることは よわいあかし では(……)
(419文字数)
2011-11-08
19:37:05
じーんせーは
白い砂浜に 私はいて 小さな子供が 隣にいて 茶色の猿が 隣にいた けいきはどう ぼちぼち おとなはつらい? ちいさいうちは きにするな さるのうちは? 猿は 海は静かな ラムネ色で 空は静かな青(……)
(392文字数)
2011-10-28
12:57:02
白身魚
夕食に白身魚がでてきた 箸をつけようとしたら ハシっと真剣白刃どり 止められ つげられた ―― たべるな!! 夕食がなければ はらがすく いや、たべたい 大切にする、 そう(……)
(325文字数)
2011-10-17
21:02:41
ずっと
ずっと聞こえなかったうたが ペンペンペンと 鳴り響きまして 赤いような月に ひかひか 流れていた ―― ああ さみしかった お伝えしましたら あなたは ずいぶん 急いていたから(……)
(423文字数)
2011-09-13
21:39:25
moon
背筋を丸めて歩いていたロバに 上を見てごらん、満月だよ と いったら そんなもの きょうみはない わたしは ふこうだと ぎりぎり歯を はぎしりしていた 背筋を丸めて歩(……)
(435文字数)
2011-09-09
16:39:30
から
緑色のカエルが 片足をひきずりながら すこし きこきこと 歌を歌っていた 彼は私のそばにいて 稲でできた楽器を 風にあてて鳴らしていた ピュウピュウ 月が高いところにあって(……)
(475文字数)
2011-08-15
10:20:30
ありがとう
やわらかな雨がふりそそぎ たえまなく 池のようなみずうみに 波紋が広がっていた ―― 憧れていなきゃ 嫉妬なんか しないよ 君は笑う ―― でも嫉妬は きらいだ 雨(……)
(381文字数)
2011-08-10
22:19:29
ひかり
ぴか、ぴか、ぴかぴか 星がまたたいています 白砂の浜辺に わたしたちはおりました わたしは 白でできた傘をもって ただ あなたのそばに たたずんでいました 嬉しいものですね(……)
(431文字数)
2011-08-07
16:44:57
カタツムリが
選ばれるのを 求めちゃだめだよ カタツムリがいいました 選ぶんだよ 欠点をそいだり かえたりしたかったの でも 欠点はそうね いまのところ 見守るぐらいしか出来ない (……)
(190文字数)
2011-07-11
18:02:38
母さん
母さんが 夜ベに聞かせてくれた お話は 不思議に 海のあじがした 母さんのうたは とうとうと ゆっくりゆっくり つむぎをかえる あなたは素晴らしい これってなんだかわかる (……)
(457文字数)
2011-05-24
10:20:57
すみれ
雨が しとしと 降っていた やわらかな すみれが雨にうたれてた すみれの 藍は やわらかに 澄んで すみれの 色は 涙の 色 きっと思うより 深い 思うより 深い あいのいろ(……)
(368文字数)
2011-03-02
19:20:30
笑われるような
タコになりてえ って いったら、笑ってくれた どうやってなるのよ あのね、タコっつってもね うみのタコじゃないのよ 陸のタコよ タコみたいな ぐにゃぐにゃぐでぐでで 馬鹿にさ(……)
(337文字数)
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