ひかり

ぴか、ぴか、ぴかぴか

星がまたたいています
白砂の浜辺に
わたしたちはおりました

わたしは
白でできた傘をもって
ただ あなたのそばに
たたずんでいました

嬉しいものですね

そう お伝えしましたら
なにがかい と
問われます

人 うらまず
人 憎まず
居られること

ふふ と つい
ため息のように
笑ってしまいました

もしかしたら
幼い子は
ずるい、と
ずるいと思うのかも
知れません

しかし
たしかに
なん人たりとも
自業に焼かれぬ人など
いない

こころ
焼けただれる痛みを
まえに
ただ

うらまず 憎まず
居られることは
たしかに
ささやかな
幸せでした

金と銀の星が
ぴかぴか
ぴかぴか
またたいています

白砂はお月様のひかりをすって
やわらかな光を
おびていました

憎まずに
すむことは
たしかに
安寧でした
2011-08-10 22:19:29