あたたかな太陽が
ひかひかとひかる夜でした




ここは白夜といいます

少女の名前はサリガリガといいました

太陽はずっと照りながら
砂漠は
銀色の波にうねり
サリガリガの足を
のみこんでは
洗っておりました

ふと、太陽が
サリガリガにききました

すきなひと いる

サリガリガはこたえました

いない

***

―― にんげは すき?

―― すき

:

好かれたいと
演じてしまうね

:

好かれようが
嫌われようが
 大切なのは

かわりないのに

***

好かれたがる人間ばかりじゃないて




あんたが よく みられたいから
好かれたい から
そう そう だと
疑ってしまうんだね

***

すきになると

すきが あふれて
えんじる ひまも ない




まったく
あたたかな
太陽でした
2011-10-22 14:22:03