ゆっくりと
沈む夕陽に
あなたは ただ
泣くのでしょう

てのひらを にぎりしめて
ただ 泣くのでしょう

ゆっくりと 沈む夕陽に
また 会うために
泣くのでしょう

 あなたの姿に ふと 気がついて
 あなたは おびえるのでしょう
 
 あなたの姿は 思う以上に
 生き汚いと 思うのでしょうか

ゆっくりと
昇る朝陽に
あなたは ただ
笑うのでしょう

てのひらを ひらききって
ただ その空に
歓ぶのでしょう

ゆっくりと のぼる朝陽は

 あなたの姿の 真実は あなたが思うほど
 みにくくも 美しくも すばらしくもない
 弱く 情けない おかしな かなしい ちいさな
 ほとんど ちからない
 もとめずに いられない
 いとしい いとしい

 いとしい 姿

 あなたの眼前に それを差し出すでしょう


あなたになってほしいと 私は思うけれど
それは きっと あなたにとっては
痛みを伴うことなのでしょう


それでも

あなたの姿を 手に入れて
 幸せになって欲しいと 私は思う

あなたという姿は
他にはなれない