溺れた時、死に掛けた時

貴方が伸ばした腕を見て

ああこの人は、私を助ける気はないのだと
気がつきました

見当違いの 手のひらと 笑みを見て

貴方は 何度も わたしの手を求め

自分の手は濁した


そう思った 気付いたことが

どうしても 痛い

どうしても 痛い

寒い 痛い 痛い

哀しい 悲しい 悲しい 悲しい

貴方は 手を差し伸べながら 掴まれるのが嫌で

違う方向に わざと それが

ずっと ずっと 痛いのです
鉛筆・透明水彩・アクリルガッシュ