花の星
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エッセイ
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てんてこ
> 太陽の城
ハンサムに描いてほしいといわれる
ハンサムに
……
太陽とよばれる国があって
太陽の城とよばれるところで
三人の王さまが
おさめていらした
城壁が白と銀色に光っていて
夕方になると
ひとりの王様の娘さんで
巫女をされているかたが
銀色のたくさんの鈴を
ひとつひとつにならして
夜が来るのを告げていた
ぎんごんがん、と
綺麗な音が
あまたにも重なり
しずんでいく太陽の
ひのひかりのなか
煌めきおちる
城下町はそれほど大きくないが
山を越えたところ
海を越えたところにも
町があって
みんな王様たちを慕っていた
……
その王様たちが
すこしはなしたいというので
呼ばれたのだ
わたしは、ここでは
異なる世界から
きたものになる
そういわれる
幾人かのお連れをともない
かれは天馬にのって
飛来してきたのだ
……
近くに温泉が湧いてあるらしい
浴びにいこうか
話し合いは
とどこおりなく
すんだようだ
観光支度をととのえながら
そういわれる
series :
世界の物語
2017-10-09
10:11:47
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ハンサムに
……
太陽とよばれる国があって
太陽の城とよばれるところで
三人の王さまが
おさめていらした
城壁が白と銀色に光っていて
夕方になると
ひとりの王様の娘さんで
巫女をされているかたが
銀色のたくさんの鈴を
ひとつひとつにならして
夜が来るのを告げていた
ぎんごんがん、と
綺麗な音が
あまたにも重なり
しずんでいく太陽の
ひのひかりのなか
煌めきおちる
城下町はそれほど大きくないが
山を越えたところ
海を越えたところにも
町があって
みんな王様たちを慕っていた
……
その王様たちが
すこしはなしたいというので
呼ばれたのだ
わたしは、ここでは
異なる世界から
きたものになる
そういわれる
幾人かのお連れをともない
かれは天馬にのって
飛来してきたのだ
……
近くに温泉が湧いてあるらしい
浴びにいこうか
話し合いは
とどこおりなく
すんだようだ
観光支度をととのえながら
そういわれる