雨を
これは自分の為に降ったのだ

自分が降らせたのだ

この雨は自分のものだ

自分を褒め称え あがめれば
また降らせて差し上げようと
言う人が居て
それを見ていた


確かに彼らに
恵みの雨は降ったのだろう

でも それは
隔てなく だれにでも 
だれにでも 降り注ぐ

なんの変哲もない
雨だった

なんの変哲もなかった
(シリーズ: イド )
2010-06-16 18:20:02