七夕になると短冊をつるし

人々は 空に願った

天照大神

七福神の面々




願う言葉はいつも同じだった




ほしいものがある

俺を誰より幸せにしてくれ




七夕になると短冊に願いを書き

人々はイドに願った



神様はいつも同じだった


いつだって、誰だって同じだった





今手に入るなら



私が、自分の芯を


掴むように



私の、揺らがない芯を


掴ませてくれ





怒りも悲しみも同情も憐みも

愛も恋も好きも嫌いも優しさも

神様は、叶えてくれない





イドは、彼がくれたもの

いずれ、手のひらに。

いずれ、力に。




手のひらに流れる血潮と同じく

力にください。



イド。
(シリーズ: イド )
2006-08-06 17:26:44