クリスマス前夜
とても冷えた日
聖なる日だといわれます

空には見えなくても
見えても
星が瞬き
音を放っています

彼はサンタクロースでしたが
別の名前もありました
それは彼の本当の名前で
とても大切にしていました

じつは年々サンタクロースは増えています
サンタクロースはひとりではなくて
たくさんの「サンタクロースになるものたち」の
総称なのです

たくさんの高いビルが立ち並ぶ「大都会」
彼はあまり好きではありません
ビルが高すぎて
トナカイがひっかかりそうになるからです

「飛行機なんてうまく飛ぶもんだ」

彼はお隣を走る飛行機に
そっと会釈します

夜に眠る街に向けて
一年間、仲間と小人たちとともに
つくりつづけた
子供たちへの贈り物があります

~つづく~
クリスマス物語・2・クリスマス前夜
鉛筆・透明水彩
2023-12-24 09:00:00