母が言っていた
これは母の言葉
母のうた

傲慢さが
おまえの檻となり
尊さを失わせる

尊大な自我が
みずからを
憐れみに浸らせ
生きることを
鈍らせる

今から
歌を、うたいなさい

この世
夜も昼も
月も星も
光も海も
太陽も
人のためになく
あなたのためにはない

小さな命
ただの人

生きてきたのは
多く恵みに
生かされてきたから

どうか
小さな子
私の子

あなたの姿を
忘れないで

あなたはいつも
愛されてきた
弱くて悲しい
さみしいこ

世は
この世の中は
あなただけだと
思い込んで
だから
おまえは
苦痛にまみれ
不遇を愛した

忘れないで
小さな子

あなたは
生かされてきた
すべてが
おまえを
生かしてくれた

どうか
おまえの弱さと
健気さを失わず
逃げないで
むかいなさい

あざけりから
身を はなしなさい

あなたは
ほんとうは
つらくても
くるしくても

ただひたすらに
生きたいのだから
2010-12-31 17:05:39