千切れ雲

ちぎれ雲
千の雲
うろこ雲
千の雲

いとしいくも くも 千の雲

手をのばしても届かない

 ひととくらべない、というのは
 自分で生きるということで
 むしろ
 自分を探しながら生きることなので

 生にちかく
 命にちかく
 心に近い

つまりそれは 愛ということで
愛ということは
よろこびということで
それは わかるまい
せけんから てをはなされて
せけんのひとつに なるということです

 しょうがないのです

 まだ わからないのでしたら
 わからないのですから
 みえやしません

 あなたの本来の心音は

 誰のものでもなく
 あなたがうっていくものなのです

 しかし
 あなたは
 きっと それにまだ
 きがついていないので
 せけんのてに支えられ
 その手の中に 自分を見出すことが
 ほしいのです

せけんのてから
はなれるということは
つまり じぶんが
せけんのてのひとつに
なるということです

 千切れ雲 千の雲
 その雲の一つになって
 どの雲よりも 優れることができないと
 わかって
 ただ ひたすら

 わたしでいようとするのは
 雲の一つでいようとするのは

誇らしいことです

 愛しております
 それがどうしてなのか
 わたしには
 つたえることが
 できません
2011-07-08 10:38:38