あなたが人を大切に出来ない理由を

昔ばかり思い出して
なみだが流れて
うごけないような
そんな夜でした

胸の中に
冷たい針がはいって
うごけないような
そんな夜でした

傍にいた月見草がはなしました

 ベイビィ 踊りましょう
 ベイビィ おどりましょう

私はただ
泣いていました
胸の痛みは
息を止めていないと
いたいから
ただ泣いていました

月見草は
金色の髪の毛を
ためいきをついてすいて
わらいました

 月は赤い
 星は青い
 鳥は白い
 空は黒い

 こおるようだ
 しろいいちばん星が
 空に上る
 見上げても
 月は静かだ

この間さけんだ

誰にも取り出せない
自分自身の苦しみに
いためつけられて

檻に入れられたよう

檻は自分だと知りながら

 ベイビィ 踊りましょう
 ベイビィ 踊りましょう

何で人は
自分のわがままや
傲慢やその幼さに
自分では気づかないのでしょう

すきがえらいわけではないし
きらいが劣るわけでもない
感情で優劣をきめるのは
ただの子どもがすることだ

なんで人は
自分の思いやりのなさ
その傲慢さに
自分では
気がつかないんだろう

 月はまだ
 のぼりきっておりません

 地にすべる
 氷のような花々が
 白銀のつぼみ

 足元から
 うすく白い波紋が
 ふう ふう と
 小さな円をかいて
 流れ出しておりました

 ここは暗い湖の上
 だれもいない
 月見草は
 私を見ている

おまえのヒトトナリ
その性格が
わだかまりをつくり
人間関係をこうちくしていく
わかっているか

あなたが
かわらないかぎり

あなたの世界は
かわらない
どんな 関係も

 ここは暗い湖の上
 金銀砂子の花が咲いている
 小さな花が
 ふと堕ちるたび
 白い銀色の円が
 湖の上を
 すべっていく

人を思えないのは
人が怖いからですか

 月見草は
 すこし ほほえんだ

 ベイビー
 少し眠りなさい
 人のペースを
 尊重しなさい
 あなたは

 すこし 急ぎすぎる

 あせるために
 時はあるのではないよ
 ベイビー

 時は あなたと
 今その時 今その時

 手をつないで
 踊ってくれることを
 望んでいる

ベイビー すこしやすみなさい

人には 人の
私には 私の
時間がある
それぞれが たがいに
ただ 一心に
のぼっているんだと
信じれば

わたしはもう
なにも
いうことはない

思いやるために
他人を愛し
尊重を覚えるために

すべてが あるなら

 ベイビー すこし
 眠りなさい

 暗い湖
 小さな波紋
 きれいな花

 月は赤い
 空は黒い
 星は青い

 鳥は白い

また ねむれば

明日が来るから
2011-07-18 15:38:25