わたしたちが
もっと原始の海の頃
考えることができず
思うばかりで出来ていた
海の頃

ゆっくり 波と波との間
わたしたちはたゆたっていた

あなたは
わたしに微笑んで
ほほえみばかりが
そばにいた

想いばかりでできていた
言葉がないから
誤解もなかった

言葉がないから
こころだけ

こころひとつで
想いあった

わたしたち カンブリア紀の
なんでもないぐたぐたな
無為な生き物だった頃

ゆっくりゆっくり 波の間
たゆたいながら ほほえみあった
考えることも 言葉もなかった

わたしの思いをつたえたら
あなたの思いがかえってきた

 単純だった

すべてですべてを感じていた
思うためにすべてがあった

そらが 青かったね

きっと、海の底のそこのそこ
もっと深い海に行くと
宇宙につながっているんだと思う

だって空は うみのようだ
だって海は 空のようだ
対なんだね

わたしたち そんなことを
考えもせず おもいあった

空のそこ 海の底
 たゆたう 時の間

 愛がとても
 単純だったときのこと
2011-08-07 16:33:07