とても深い雪が降っていて
とてもつもない
白い 白い世界に
どろだらけの寒さ
痛みさえ 覚えた

私はただ ひとりきりでいて
隣に誰も居ないのは
わたしが、そう
選んだからだと
わかっていた

なにが 間違っているのかも
わかっていて
どうして 違うのかも
わかっていて
それでいながら
抜け出せなかった

赤い赤い花びらが
雪の中に混じり
白と 青
黒い空の上から
赤い赤い花びらと
白い白い光が
舞い落ちては
地面に吸い込まれる

わたしは 静かに
伝えた

 罰せられない 罪 は 罰せられますか

そうしたら
貴方は笑い
笑って

私は 叫びそうになる
そうですね

ひとの ひとりひとりに宿る
利己的な正しさが
きらいだった

きらい きらいと
泣き叫んでも ひとなど
変わらない

真っ白な雪が
どんどん 降り積もって
私はその中で
ただ どこから雪が降ってくるのか
見定めようとしていた

 こいつがわるい と
  いうひとのこえは たくさん
   きこえたので
    わるいのだろうと おもえた が

自戒する人の声は わずかばかりしか
聞こえなかった

 人は 間違いますし 正しくはないのです 誰も

 誰かに 善良をなすりつけるほうが らくなのです 誰も

 弱きには やさしさをもとめ

 強きにも やさしさをもとめ

 あなたではないものに  やさしさが欲しい

なんだ いいや
もう 苦しもう
そう思えた

声などなりませんで 運命ではなく
他と己の かかわりの因果は 誰もが 己もまた
ひとつのピース 要因です

 あなたは その目が 変えられたのでしょうか
2011-12-14 16:44:35