ame

りき
りきりきと
ねじがまわるような音がして
それで
あめがだーっとふってきた

あま、びび
そういいながら
ひさしのなかにとびこんだら
隣に 鬼さんが居て
美しい金色の髪と
赤いひふをして
腕を組んで うーんと
うなっていた

それで
だいぶ ひどい雨ですね
そういったら
彼は、わたしを見て
う ふふ と笑った

その目がとても綺麗な
あいいろをしていて
笑うと、ほそまって
うすい水の色に変わる

うん いい 雨です
それは かまわないのだけど
ここまで 流れ落ちると
星の に、さんが
綺麗になりそうで
すこし こわい

そう、いう

まるで
煙るような雨で
私の赤い着物と
鬼さんの赤いひふと
金色の髪
いろがまじり まじり
雨は あおくうす青く
すべてを染めてしまう

たくさんの雨音の中
ふ、と声が聞こえて
それがなにか
不思議な話をする

オニオンスープの
たまねぎが
とてもおいしいので
つくり たいのだけど
どうすれば

 あれは
はて たまねぎと
こん そめ と
こんそめ?
こん そめ
くつくつ にて
それで あたたかに
なったら
ただ くつくつ



まるで、海と空がひっくり返って
びっくりして
海の水が
すべて落ちたような
そんな雨で、なかなかやまない

雨の中に、魚でも居そうですね
つい、口にしてしまった
聞こえているのか
鬼さんは、何も言わないで
小さなお歌を
口ずさんでいる

かすかな
ふたつのこえは
オニオンスープのにかたで
まだ、はなしこんでいる


鬼さんが、急に、私に
着物の袂から
あめだまをだして
ひとつ、どうですか、
そういう

ありがとう、と
うけとり
丁寧に包んである
赤い紙をほどいたら
それは星のかけらのようで
ひかひか ひかりながら
空に 空に
すう、っと
とんでいってしまった

ああ、逃げてしまいましたね
うれしそうに笑いながら
鬼さんがいう
なんの、くったくもなく

飴が、ひう、と
とんだ
そのとびあとが
七色に光って
雨がわれて
すうっと 虹がでる
2011-12-13 20:21:21