花の星
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まんが・絵本
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Voice
> 赤い花のうみ
あさおきると
庭の赤い花が
かってに煮たって
海のようなジャムになっていた
***
湯気ゆらゆら
あまいかおり
花のにつまった
あまい、あまい
やわらかな香り
***
うみのなかに
ちいさなきんいろのさかながいて
***
まいった
まよっちまって
あまい
ここは、海じゃないな?
そう、きいてきた
***
いうには
うみをわたり
ホウというところにある
宝物を
もちかえりたいらしい
***
ほう、の
たからを
もちかえれば
わたしは
ひとに、なれるのです
***
ひとを怨んでいました
たくさん
***
――ひとをのろわば
あなふたつ
【なぜか、いたみが、とれない】
――ひとをのろわば
あな、ふたつ
***
そのことばが
わかった時
もう
だいぶ、のろいは深まり
***
ジャムのように
こごったいたみが
わたしの背にあって
ひとつひとつの
うろこが
軋んでいた
***
いたんでいる日々
底にある想い
さけんでいた
いたみ
とれてほしい
癒えてほしい
いたい
にくみ のろい うらむより
ただ、癒されたかった
***
すきなひとの
こうふくを
祈れば
よかった……
***
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2012-04-30
08:41:44
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庭の赤い花が
かってに煮たって
海のようなジャムになっていた
***
湯気ゆらゆら
あまいかおり
花のにつまった
あまい、あまい
やわらかな香り
***
うみのなかに
ちいさなきんいろのさかながいて
***
まいった
まよっちまって
あまい
ここは、海じゃないな?
そう、きいてきた
***
いうには
うみをわたり
ホウというところにある
宝物を
もちかえりたいらしい
***
ほう、の
たからを
もちかえれば
わたしは
ひとに、なれるのです
***
ひとを怨んでいました
たくさん
***
――ひとをのろわば
あなふたつ
【なぜか、いたみが、とれない】
――ひとをのろわば
あな、ふたつ
***
そのことばが
わかった時
もう
だいぶ、のろいは深まり
***
ジャムのように
こごったいたみが
わたしの背にあって
ひとつひとつの
うろこが
軋んでいた
***
いたんでいる日々
底にある想い
さけんでいた
いたみ
とれてほしい
癒えてほしい
いたい
にくみ のろい うらむより
ただ、癒されたかった
***
すきなひとの
こうふくを
祈れば
よかった……
***