花の星
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小説
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2011
> から
から
緑色のカエルが
片足をひきずりながら
すこし きこきこと
歌を歌っていた
彼は私のそばにいて
稲でできた楽器を
風にあてて鳴らしていた
ピュウピュウ
月が高いところにあって
しみわたるような
しずけさをもった
冷たい歌が流れていた
なにかを
やりたいと
思えど
出来ることとは
違って
ちからは
ひとつひとつ違うから
ないものねだりと
思い、けれど
星が光って
ひとつすきとおり
おちた
きらきら笑い声
あげていた
ダイアモンドで
できた星が
見つかったそうです
宇宙は
ひとときも
休むことなく
すすんでいる
ふと、思った
月が綺麗ですね
雲にかさなると
わになって光
あまりに 美しい
夜に花が
薫りながら
揺れている
鈴虫 りいりい
猫がにゃあんとないた
手をつないで下さいませんか
そう言ったら
いいよ 高いよ
そういいながら
つないでくれた
どこかで犬が
ヒャアアンと
ないていた
Series :
ショートショート
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2011-09-09
16:39:30
花の星
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片足をひきずりながら
すこし きこきこと
歌を歌っていた
彼は私のそばにいて
稲でできた楽器を
風にあてて鳴らしていた
ピュウピュウ
月が高いところにあって
しみわたるような
しずけさをもった
冷たい歌が流れていた
なにかを
やりたいと
思えど
出来ることとは
違って
ちからは
ひとつひとつ違うから
ないものねだりと
思い、けれど
星が光って
ひとつすきとおり
おちた
きらきら笑い声
あげていた
ダイアモンドで
できた星が
見つかったそうです
宇宙は
ひとときも
休むことなく
すすんでいる
ふと、思った
月が綺麗ですね
雲にかさなると
わになって光
あまりに 美しい
夜に花が
薫りながら
揺れている
鈴虫 りいりい
猫がにゃあんとないた
手をつないで下さいませんか
そう言ったら
いいよ 高いよ
そういいながら
つないでくれた
どこかで犬が
ヒャアアンと
ないていた