くずりー

くずりーといわれるくまのこは
金の蜂蜜を抱えて
なまえが、ほしいという
なまえねぇ

私はぽてぽてはなしながら
くずりーの
キグルミを着た
あなたとともに
歩んでいる

あなたが足を止めるから
すこしだけ、わらう

あのね
このあいだ
みちに、まよってしまって
それで
ああ、わたし
だいぶこころもとない
まるで
迷子のように
そう思ったら
わたしは、たしかに
迷子、で
おかしかった

くずりーとかかれた
なふだをもって
貴方はそれを
くびにつけようか
あたまにつけようか
考えあぐねている
私は、笑う

ねえ

そういえば

あなたは、うん、

そういう

それで
私は
満月が、
はっかの味がした
はっかの、ケーキの味
ケーキ　ケーキかな
なにか
こまかい飴玉が
やわらかい、こまかい
宝石のようにひかる
ちいさな、きらきらしたものが
たくさん
はいった
うすく、きれいなあじ

そういうと
あなたが
くすり
くすりと、笑った