ゆかなぎととりさん

おきると
とりさんがうつむいて覗きこみ
わたしの首をさすっていた
顔がすこし
心配そうにくもっている

それで、いままで
ねむっていたことを
しった

変な夢をたくさんみたよ
目をこすりながらわらったら

「見えない善いものは
ちからや、ものを
もとめるあまり
異様にこわばる人より
健気に、懸命に、
日々過ごす人を
好んで選ぶだろう」

そういう
意味がわからず
え、と
聞き返したら

「ごはんにしよう」

そういって
背中をだきあげるように
おこしてくれた

窓から綺麗な朝日が見えた
2016-09-02 08:37:23