あなたは
私が我欲をもとめていると
おもうから
私のことばの
うらを 探ろうとする

あなたは
私が特別扱いを
もとめていると
おもうんだろう
だから
私の真意のうらを
探ろうとしてばかりいる




暗いかわの流れに
ひとつ ひとつ
白い光がともり
ながれていく

闇のなか
月あかり
ちいさな砂のような
星粒が
またたいている
水の音 わかりやすく
星の音 きらめく
月の音 しずかに
闇の音 重い

暗い川のうえを
白銀の花が
花びらが
ひかりながら すべりおちていく




祈りの本質
祈りは無力ではない
けれどまだ あまり
うまくいえない



背骨のとおりみち
胸の中に
川が流れているときがある
それは滝のように
腹の底に落ちる

腹のそこには
みずうみがある

あれは、なんという名前なんだろう
私には分からない
ただ そこには
黒から青に
青から薄青に
すきとおる
しずかな湖がある

水の流れはたえず
ささやく
たしかに たしかに

ささやく

 愛している

 それで わたしは
 私が 水でできているのを知る





あなたの中に
たくさんの
白い白い
白銀にきらめく
花が咲き誇ればいい

わたしも あなたも
同等だ
なにもない なにものでもない
あなたが もし
誰よりも優れたいと 愛されたいと
しあわせになりたいと
のぞむなら
あなたの中に
あの白い白い花が
咲き誇ればいい

 あなたを前に
 私を前に
 苦痛を感じるときがある

 あなたに通じない声は
 あなたの目の中に

 あなたの心の中に

 あなたのための
 おりがあるから



 たまに、あまりに苦しくて
 足を止めてしまいそうになる

 あまりの苦痛に
 涙がこぼれる
 しんどいと思う
 なにがしんどいのか
 私には
 言い表すことが出来ない
 なにもかもが
 間違って 誤って
 ただ 誤って 偏見をもって
 重なってしまった
 その誤解の前に
 何十にも連なった
 偏見のまえに
 知恵の輪のような おりをまえに
 どう とけばいいのか
 わたしは わからない

あなたの愛に 本当の愛に
 あなたが 気がつけばいい

 あなたの力に 本当の力に
 あなたの心に ほんとうの こころに

あなたが きがつけばいい


祈りの真意
祈るたびに
涙と祈りが
似ているから
くるしくなる
涙を流すように
祈るのではなく
いのりは
なみだと
にている

祈っている



それでも この世は 美しい
2011-07-02 12:09:33