白花

柔らかい白花の
つぼみが 風に
揺れていたから
金色のその花芯は
パラパラと
金の花粉を
闇に巻き ひかる

わたしは
歌いながら

空には 白い魚が
流れていた

あたたかな
甘い川に
なんびきかの
鳥がいて
その赤い頭に
ちいさな金色の
冠があった

わたしは
歌いながら
歩いて

空をみたら
月がこんにちは と
いうから
わたしは わらい
こんにちは と かえす

あるくたび
どこかの花が
揺れていた
2011-11-26 23:24:11