サンショウウオ

かわべりで
川に足を浸していた

隣に、サンショウウオさんがいて
彼は、ちゃいろいあたたかな石の上
お茶を飲みながら
ひといき、ひといき
ついている

きゅうくつですねぇ　なんて　いうと
そうですねぇ　なんて　いわれる
サンショウウオのだんなさんは
なんだかしらない、茶色い急須に
どろいれて
どろどろ、のんでる

おいしいのぉ？

ま　さんしょううおにはね

朝は、また
太陽が厳しいけれど
昼は、昼で
たいようさん
輝きすぎだ

きゅうくつですねぇー

そうですねぇー

空のド真ん中に太陽
ただ、ぴかり　ぴかり
夏のようにあたたかく
風が、つめたい

まぶしぃー

そうですねぇー

なんだかのんびり　のんびり
こけももが
たくさんたくさん
川辺に咲いて
サンショウウオのだんなは
笑いながら
お茶を飲んでいる

やすんでますかぁー

やすんでないなぁー

どうしてですかぁー

　いきるのがー　こわくてさーぁ

ばかですねぇー

そうですねぇー

　いきるなんて　生きるにまかせりゃ　かってにいきますよぉ

見上げたら
おてんとうさまは
ただ、まっさおな空に
みることも
できないぐらい
光り輝いて
こけももが
ちかちかと、その光に
きらめいている

川水はさらさらと流れ
川魚が
陽のひかりのなか
泳いでいる