おとな

「大人になったら
　涙もろうなって、
　大人なのに　こどもみたい」
そういって、笑うから
竹竿おって、かんかんつけて
かんかんかんかん　ならしてみたら
こどもみたい、と
また笑う

人の気持ち背負ってきたら
ある日突然　泣いてしまう
たぶん　それが
大人なんだ

大人になったら、涙がかってにながれる
どうにかしたいことが
おおくなって
どうにもできないことを
知っていくからでしょうか

竹竿の先につるした、カンカンが
かんかんかんかん鳴り響く
これすこし、かんかんすぎる

そういや昔、なんでかしらない
たくさんたくさん遊んでた
ゲームより　面白かった
鬼ごっこ　かくれんぼ　けいどろ？どろけい
なんだっけ
もういいかい　もういいよ
だるまさんがころんだ
みんなと　たくさん　面白かった

太陽が　あたたかい
ひかりがあたたかい

ひとりで違う違う違うと
おもっていた日がすぎて
せおってきた気持ちが
ある日突然流れ出して
ああ、そうか、どうしようもないことって
あるんだと　泣いてしまう

大人になったら
人の気持ちで泣いてしまう

あそべなくなったわけじゃない