花の星
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2011
> 希望
希望
太陽は
金色の火を吹き
黒いなかから
赤いりゅうりゅうした
マグマをたえず
流し続ける
太陽は
火の竜のかたまり
鳥であり
蜥蜴であり、金の蛇
金色の目をした
フクロウ
頭の中に
しびれるような
鈍い音が
ひびいていた
そばに
せのたかい女性がたっていた
彼女は腰までのびた髪を
白い薄い紐で結い
太陽の息に
巻き込まれないよう
日傘をさしていた
彼らは何故
怒っていますか
怒っては
おりません
竜、火が水を空に上げ
水が空を遊び
また地にかえり
空のちからをまきちらす
地にはいった水は
空を恋しがり
笑いながら
日の光目指し伸びる
山々も草花も
動物たちも
陽と水、土と風で
できているのは
あなたもご存知でしょう
私たちは
竜の中に生かされ
竜の恵みに
生かされている
そう難しいことを
おっしゃる
命はめぐっている
こころも
おもいも
めぐっている
あなたから
吐き出すものが
あなたに巡る
気をつけなさい
彼女は薄い青い目で
遠くを見ている
入道雲、青い青い空
人は希望がなければ
死ぬのですね
この間ふと
わかりました
人は、からだだけでは
ないのですね
現実だけでは
ないのですね
からだには
命と血と肉があり
こころや感情や
たましいがあります
生きることは
それらが
めぐること
めぐる力が消えたら
死ぬのですね
彼女は笑った
陽は愛
水はこころ
土は肉体
風はたましい
愛が希望です
Series :
短編
Tag:
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2011-07-18
17:25:04
花の星
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金色の火を吹き
黒いなかから
赤いりゅうりゅうした
マグマをたえず
流し続ける
太陽は
火の竜のかたまり
鳥であり
蜥蜴であり、金の蛇
金色の目をした
フクロウ
頭の中に
しびれるような
鈍い音が
ひびいていた
そばに
せのたかい女性がたっていた
彼女は腰までのびた髪を
白い薄い紐で結い
太陽の息に
巻き込まれないよう
日傘をさしていた
彼らは何故
怒っていますか
怒っては
おりません
竜、火が水を空に上げ
水が空を遊び
また地にかえり
空のちからをまきちらす
地にはいった水は
空を恋しがり
笑いながら
日の光目指し伸びる
山々も草花も
動物たちも
陽と水、土と風で
できているのは
あなたもご存知でしょう
私たちは
竜の中に生かされ
竜の恵みに
生かされている
そう難しいことを
おっしゃる
命はめぐっている
こころも
おもいも
めぐっている
あなたから
吐き出すものが
あなたに巡る
気をつけなさい
彼女は薄い青い目で
遠くを見ている
入道雲、青い青い空
人は希望がなければ
死ぬのですね
この間ふと
わかりました
人は、からだだけでは
ないのですね
現実だけでは
ないのですね
からだには
命と血と肉があり
こころや感情や
たましいがあります
生きることは
それらが
めぐること
めぐる力が消えたら
死ぬのですね
彼女は笑った
陽は愛
水はこころ
土は肉体
風はたましい
愛が希望です