いう。

自分ができないことを
ひとにいうほど
みっともないことは
ないのですから

そう いう

お と な は
じぶんができることを
わかりながら歩むものなのでしょうか

―― 月はきれいだ
水の中で
ただ静かに うつる光のようだ

わ た し は
彼らの話を聞くたびに
こういうふうにおもう

みぬかないで いじめないで
ぼくらをゆるして ぼくらをあまやかして
どうか どうか
ぼくらをせめないで わらわないで
みくださないで

なにもせずに尊敬されると思っている
お と な が
子供が尊敬しないと
嘆いているように 思う

―― 月はきれいだ
こどもはたくさんの
飲み込まなきゃならない理不尽


―― おとなの、理不尽を
のんでのんで
大人になる

子供は気づいている
お と な が
何でその話をするのか

子供は気づいている
お と な が
なんのために
そのことばを つむいだのか


―― お と な は
いつも 自分の姿におびえている
それを見てしまう
うつしだす
こ ど も に
おびえている

―― 人に言いたい言葉は
自分にいえ。
2011-09-22 15:20:49