花の星
>>
小説
>
2011
> いう。
いう。
自分ができないことを
ひとにいうほど
みっともないことは
ないのですから
そう いう
お と な は
じぶんができることを
わかりながら歩むものなのでしょうか
―― 月はきれいだ
水の中で
ただ静かに うつる光のようだ
わ た し は
彼らの話を聞くたびに
こういうふうにおもう
みぬかないで いじめないで
ぼくらをゆるして ぼくらをあまやかして
どうか どうか
ぼくらをせめないで わらわないで
みくださないで
なにもせずに尊敬されると思っている
お と な が
子供が尊敬しないと
嘆いているように 思う
―― 月はきれいだ
こどもはたくさんの
飲み込まなきゃならない理不尽
―― おとなの、理不尽を
のんでのんで
大人になる
子供は気づいている
お と な が
何でその話をするのか
子供は気づいている
お と な が
なんのために
そのことばを つむいだのか
―― お と な は
いつも 自分の姿におびえている
それを見てしまう
うつしだす
こ ど も に
おびえている
―― 人に言いたい言葉は
自分にいえ。
Series :
短編
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2011-09-22
15:20:49
花の星
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2011
> いう。
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ひとにいうほど
みっともないことは
ないのですから
そう いう
お と な は
じぶんができることを
わかりながら歩むものなのでしょうか
―― 月はきれいだ
水の中で
ただ静かに うつる光のようだ
わ た し は
彼らの話を聞くたびに
こういうふうにおもう
みぬかないで いじめないで
ぼくらをゆるして ぼくらをあまやかして
どうか どうか
ぼくらをせめないで わらわないで
みくださないで
なにもせずに尊敬されると思っている
お と な が
子供が尊敬しないと
嘆いているように 思う
―― 月はきれいだ
こどもはたくさんの
飲み込まなきゃならない理不尽
―― おとなの、理不尽を
のんでのんで
大人になる
子供は気づいている
お と な が
何でその話をするのか
子供は気づいている
お と な が
なんのために
そのことばを つむいだのか
―― お と な は
いつも 自分の姿におびえている
それを見てしまう
うつしだす
こ ど も に
おびえている
―― 人に言いたい言葉は
自分にいえ。