花の星
>>
小説
>
2011
> 白い猿
白い猿
♪〜♪〜 心のきしみは 人間のいたみ 人間のいたみは人間の強さ ♪〜 誰かに 現実に 隣人に 思いあり力尽くす 人間の強さ ♪〜 憎しみにのまれないで ただ刻み 忘れないで ♪〜♪〜 人間の涙は 人間の強さ ♪〜 ただ 忘れないで…
♪〜♪〜人間として 怒り 人間に怒り 覚えておいて 変えるためにあるから ♪〜愛の心 刻んでおいて ♪〜人間だからわかること、感じること 強いから 痛む心もある ♪〜 覚えておいて 決して憎しみにのまれないように 刻んでおいて ♪〜♪〜 あなたの痛みは 力ではない 強さだから
白猿のはなしをはじめるよ
むかし むかし 小さな緑おいしげる きんいろの日だまりが たくさんある森に シロイ、にひきのサルがいたのさ
彼らはあたまをくっつけて寝たり たまにケンカしたりしたさ
ある日 ひとりの猿が サバンナを見に行こうといったら もうひとりは わらい つまらないさ きっと と言ったのさ
いってみなきゃわからないよ いってさ、 さる二匹は わらいあいながら はしったよ
心臓がドキドキして サバンナなんて はじめてさ 走り出したら苦しくて 誘った猿は すこし後悔
だけど はしったよ
途中で沈没した宇宙船や きんいろの花畑 ライオンの群れ 鳥の鳴き声 沢山 きいた 沢山 みたんだ
きみは みたかい 宇宙 銀色の夜 空は宇宙につながり 呼吸をしていた 白い鳥が群れに飛び 胸に鳴き声 おりた 星は雨のように降り 月は光輝いていた 猿はにひき はしっていたよ
走りすぎる猿に白い歌がとどく ひかりひかり 誰かが歌っていた「かみさま この世はひろすぎて わかったことは ただ ひとつだけ 愛していること 愛していることが 怖かったんだ」
「愛していることはこわい みにくさはこわい 愛しているから 愛なきこの世が怖かった」
やがて エメラルドグリーンに光る森をぬけて 猿はたどりついた サバンナ
誘われた猿が聞いた「こわい?」
誘った猿はこたえた 「うん、ドキドキする」
サバンナは夜と朝の半分だった どこからか海のにおいがして 誰かがおたけびを あげていた
空は広かった
白い猿のはなし おしまい また今度♪〜
Series :
短編
Tag:
... 前頁「空の蟻」へ
... 次頁「song」へ
2011-10-01
21:26:30
花の星
>>
小説
>
2011
> 白い猿
Copyright © by mogiha(
https://ahito.com/
) All Rights Reserved.
♪〜♪〜人間として 怒り 人間に怒り 覚えておいて 変えるためにあるから ♪〜愛の心 刻んでおいて ♪〜人間だからわかること、感じること 強いから 痛む心もある ♪〜 覚えておいて 決して憎しみにのまれないように 刻んでおいて ♪〜♪〜 あなたの痛みは 力ではない 強さだから
白猿のはなしをはじめるよ
むかし むかし 小さな緑おいしげる きんいろの日だまりが たくさんある森に シロイ、にひきのサルがいたのさ
彼らはあたまをくっつけて寝たり たまにケンカしたりしたさ
ある日 ひとりの猿が サバンナを見に行こうといったら もうひとりは わらい つまらないさ きっと と言ったのさ
いってみなきゃわからないよ いってさ、 さる二匹は わらいあいながら はしったよ
心臓がドキドキして サバンナなんて はじめてさ 走り出したら苦しくて 誘った猿は すこし後悔
だけど はしったよ
途中で沈没した宇宙船や きんいろの花畑 ライオンの群れ 鳥の鳴き声 沢山 きいた 沢山 みたんだ
きみは みたかい 宇宙 銀色の夜 空は宇宙につながり 呼吸をしていた 白い鳥が群れに飛び 胸に鳴き声 おりた 星は雨のように降り 月は光輝いていた 猿はにひき はしっていたよ
走りすぎる猿に白い歌がとどく ひかりひかり 誰かが歌っていた「かみさま この世はひろすぎて わかったことは ただ ひとつだけ 愛していること 愛していることが 怖かったんだ」
「愛していることはこわい みにくさはこわい 愛しているから 愛なきこの世が怖かった」
やがて エメラルドグリーンに光る森をぬけて 猿はたどりついた サバンナ
誘われた猿が聞いた「こわい?」
誘った猿はこたえた 「うん、ドキドキする」
サバンナは夜と朝の半分だった どこからか海のにおいがして 誰かがおたけびを あげていた
空は広かった
白い猿のはなし おしまい また今度♪〜