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小説

Year.2011

4 page

2011-08-04 10:56:37 嫉妬のうた
こんな気持ちだったのか、と思った 暗い川のほとりで 彼は魚をつっていた つりが趣味なんだ、といっていた なぜ、私を それに誘ってくれたのか わからない 彼は無言だった 私も、無(……)
(1289文字数)

2011-08-03 20:18:42 わからなければ
わかってしまうことが なければ よかったのに そう 申し上げましたら  にくいかい  うらみかい そうお聞きなさる ですから わかってしまうことが できる人を ほんとうに憎む(……)
(512文字数)

2011-08-03 20:07:26 しかし
猿の告白でした 猿はペリカンのくちばしをつけていました たくさんの納得が出来ないことはあるのですが だけど、私は、私が悪いところを なぜかとてもよく分かっていて 受け入れられなかったこと(……)
(526文字数)

2011-08-03 19:55:25 私の自業
ただ冬が来ました  とうさん あの人はなぜ  おとななのに やさしくなれないの と  お聞きしました  そうしたら 笑われました とうさん 拒まれても その心を 受け入れなければ(……)
(734文字数)

2011-08-03 12:50:39 泣き言
私の傍に 母と父がおりました 父はさわさわとした 金色のふさふさをもって ぴんぴんぺんぺんと うたっていらっしゃいました 母はただ微笑みながら 私のひたすらな遊びを 眺めていらっしゃい(……)
(867文字数)

2011-08-03 12:50:29 愚痴
しかしその さわさわとした夜の中 あまりにふさふさの 綺麗な金色の草花が さわいでいるので あたしは、泣きたくなるのでした あたしは、 黒毛の猫になって おおきく伸びをしました (……)
(1503文字数)

2011-08-02 17:31:26 まるで
その日 夕暮れのにおいがした 日が暮れる 太陽がしずむ音は ほんのわずか さびしい またね、といわれるようだった  こうどに はったつした  ぶんめいのために  わたし たち(……)
(1568文字数)

2011-08-02 11:15:55 おおかみ
山のさきは たしかに雪が降り積もり しずかな、しずかな寒さで おおわれていました その雪山で おおかみにあいました おおかみは金の眼の片目を とんとつぶされておりました それは、人(……)
(984文字数)

2011-08-02 09:51:40 けーおけーお
山之上のカラスが があ、があ、があと さけんでいました 山之上のカラスは お山が削られたことを があ、があ、があと さけんでいるのでした お山がけずられた、というのは 木々が殺されたこ(……)
(1104文字数)

2011-07-30 13:06:30 あぶく
あぶくがたっていました 赤い湖畔のそとに わたしたちはおりました 月なのか、太陽なのか おだやかなひかりが 木々の影から差込んで あぶくがはじけるたびに その水しぶき ひたすらに 瞬(……)
(2015文字数)

2011-07-25 00:13:05 ジョウさん ―― 闘心
ひとは 自分をフォローしようとしたとき ひとを、否定したり 非難したりする言葉を 必ずはく それは、そのひとが 相手の行動や言葉に、無意識に 自分への否定や非難感を感じ 相手が悪い(……)
(2374文字数)

2011-07-24 16:47:57 渡り鳥
狂気の目と、 純粋なこころを持つ人の目は 似ている。 : 柔らかな雨が降っていた あたたかい雪のような雨だった なまぬるい、大粒の 重い雨だった そういえば、 小さな頃、(……)
(2216文字数)

2011-07-21 22:56:56 壊れないあなたのための賛美歌
知識。 本や、誰や 執着や虚栄心 ほめられたいあまり リアリズム、現実的だからと すがりつくように わかったふりをして 身につけたことを すべて、捨ててください のこったものが (……)
(1976文字数)

2011-07-18 17:25:04 希望
太陽は 金色の火を吹き 黒いなかから 赤いりゅうりゅうした マグマをたえず 流し続ける 太陽は 火の竜のかたまり 鳥であり 蜥蜴であり、金の蛇 金色の目をした フクロウ (……)
(725文字数)

2011-07-18 15:38:25 あなたが人を大切に出来ない理由を
昔ばかり思い出して なみだが流れて うごけないような そんな夜でした 胸の中に 冷たい針がはいって うごけないような そんな夜でした 傍にいた月見草がはなしました  ベイ(……)
(1295文字数)

2011-07-11 18:02:38 母さん
母さんが 夜ベに聞かせてくれた お話は 不思議に 海のあじがした 母さんのうたは とうとうと ゆっくりゆっくり つむぎをかえる あなたは素晴らしい これってなんだかわかる (……)
(457文字数)

2011-07-10 11:08:38 苦難と歓喜
「自分はこの世の何のお役に立てて幸せを思うか」と いうのが、人の役目なのでしょう これが見つからない間 人は、自分ではないものを自分に着せて 自分以外のだれかが矛盾をなおすべきだと (……)
(637文字数)

2011-07-08 19:09:09 希望
かみさまが いらっしゃるなら かみさまが なにをかんがえているのか きっと だれにも わからない ただ かみさまは きっと わたしたちの その どのこも どのこも たいせつな (……)
(501文字数)

2011-07-08 10:59:08 tegami
あなたへのこだわりを すてなさいと あなたは言う わたしは いやいや、 いやいや と なきながら くびをふる わたしがいっとうでないと いやです いやですと そうすると (……)
(711文字数)

2011-07-08 10:50:48 いのち
命のなかには 履歴書のように ながれがかいてあります 何年生まれ、なになにじん そんなものではないのです 命の中には たくさんの 古来命がつむいできた そのむかしが 永劫のむかしが(……)
(630文字数)

2011-07-08 10:38:38 千切れ雲
ちぎれ雲 千の雲 うろこ雲 千の雲 いとしいくも くも 千の雲 手をのばしても届かない  ひととくらべない、というのは  自分で生きるということで  むしろ  自分を探し(……)
(619文字数)

2011-07-08 10:22:12 いつくしみ
とにかくわたしは必死でした 紅い花、金の花、白い花をつんでは 鳥や獣に差しあげました そこにはたくさんの獣が居ました たくさんの鳥もいました  鳥は鳴いておりました  獣はつむいでおり(……)
(905文字数)

2011-07-08 10:03:42 秋の日はつるべおとし
山間のもみじの紅い森を抜けますと ちいさな暗闇の中に たきぎがあって まわりを、仮面のような 紙のような、大きなものをかぶった方々が どんつくどんつく踊っておりました それで私は 赤(……)
(593文字数)

2011-07-02 12:09:33 花
あなたは 私が我欲をもとめていると おもうから 私のことばの うらを 探ろうとする あなたは 私が特別扱いを もとめていると おもうんだろう だから 私の真意のうらを 探ろう(……)
(1210文字数)

2011-07-02 12:09:25 ふぐう
古いものを捨てなければ 新しいものが手にはいらない わたしが わたしの 幸せを ねがったとき 試練がむき出しに はっきりと 目の前に さしせまった それは こだわってきた (……)
(507文字数)

2011-06-16 22:09:10 椿
むかし、むかし 確かに、私たちは ひとから人よりおとるものとして よりわけられていた だけど、それには 明確な基準や 明確な規則など なかったように思う たんになんとなく 劣るも(……)
(3970文字数)

2011-05-30 19:18:41 軽蔑してきた大人たち
昔はよかった 今はなんたることか なんていうから 私は、一所懸命歴史をあさって 人類は、いつごろが、 いっとう 幸せだったんだろうと、みてみた 一所懸命あさった歴史の本は たくさん(……)
(3198文字数)

2011-05-24 16:29:41 愛は自由をあたえ、力をあたえる
ひとつ しるしや ひとつ 愛し ひとつ 求めや ひとつ あたえ ひとつ しるし ひとつ にない ひとつ あたえや ひとつ ひとり その、愛情の恐ろしさ わたしは、それ以上を知(……)
(1192文字数)

2011-05-24 10:37:36 おもいやりなさい
思いやりなさい って いうから 何で私ばかり って いったら  思い深い人は 思いやるほか  盾も剣も つくれない  だから ひとを おもいなさい そういうから いやだよ あい(……)
(717文字数)

2011-05-24 10:20:57 すみれ
雨が しとしと 降っていた やわらかな すみれが雨にうたれてた すみれの 藍は やわらかに 澄んで すみれの 色は 涙の 色 きっと思うより 深い 思うより 深い あいのいろ(……)
(368文字数)

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