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小説

series:短編

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2011

2011-08-05 12:08:54 夢
ジャングルのおおひろば すこしばかり、木々のないところで わたしはひとつの大蛇になって たくさんのうろこを さゆうにうごかして ゆっくりと ひなたぼっこをしておりました わたしは (……)
(1012文字数)

2011-08-04 10:56:37 嫉妬のうた
こんな気持ちだったのか、と思った 暗い川のほとりで 彼は魚をつっていた つりが趣味なんだ、といっていた なぜ、私を それに誘ってくれたのか わからない 彼は無言だった 私も、無(……)
(1289文字数)

2011-08-03 20:18:42 わからなければ
わかってしまうことが なければ よかったのに そう 申し上げましたら  にくいかい  うらみかい そうお聞きなさる ですから わかってしまうことが できる人を ほんとうに憎む(……)
(512文字数)

2011-08-03 20:07:26 しかし
猿の告白でした 猿はペリカンのくちばしをつけていました たくさんの納得が出来ないことはあるのですが だけど、私は、私が悪いところを なぜかとてもよく分かっていて 受け入れられなかったこと(……)
(526文字数)

2011-08-03 19:55:25 私の自業
ただ冬が来ました  とうさん あの人はなぜ  おとななのに やさしくなれないの と  お聞きしました  そうしたら 笑われました とうさん 拒まれても その心を 受け入れなければ(……)
(734文字数)

2011-08-03 12:50:39 泣き言
私の傍に 母と父がおりました 父はさわさわとした 金色のふさふさをもって ぴんぴんぺんぺんと うたっていらっしゃいました 母はただ微笑みながら 私のひたすらな遊びを 眺めていらっしゃい(……)
(867文字数)

2011-08-02 11:15:55 おおかみ
山のさきは たしかに雪が降り積もり しずかな、しずかな寒さで おおわれていました その雪山で おおかみにあいました おおかみは金の眼の片目を とんとつぶされておりました それは、人(……)
(984文字数)

2011-08-02 09:51:40 けーおけーお
山之上のカラスが があ、があ、があと さけんでいました 山之上のカラスは お山が削られたことを があ、があ、があと さけんでいるのでした お山がけずられた、というのは 木々が殺されたこ(……)
(1104文字数)

2011-07-18 17:25:04 希望
太陽は 金色の火を吹き 黒いなかから 赤いりゅうりゅうした マグマをたえず 流し続ける 太陽は 火の竜のかたまり 鳥であり 蜥蜴であり、金の蛇 金色の目をした フクロウ (……)
(725文字数)

2011-07-18 15:38:25 あなたが人を大切に出来ない理由を
昔ばかり思い出して なみだが流れて うごけないような そんな夜でした 胸の中に 冷たい針がはいって うごけないような そんな夜でした 傍にいた月見草がはなしました  ベイ(……)
(1295文字数)

2011-07-10 11:08:38 苦難と歓喜
「自分はこの世の何のお役に立てて幸せを思うか」と いうのが、人の役目なのでしょう これが見つからない間 人は、自分ではないものを自分に着せて 自分以外のだれかが矛盾をなおすべきだと (……)
(637文字数)

2011-07-08 19:09:09 希望
かみさまが いらっしゃるなら かみさまが なにをかんがえているのか きっと だれにも わからない ただ かみさまは きっと わたしたちの その どのこも どのこも たいせつな (……)
(501文字数)

2011-07-08 10:59:08 tegami
あなたへのこだわりを すてなさいと あなたは言う わたしは いやいや、 いやいや と なきながら くびをふる わたしがいっとうでないと いやです いやですと そうすると (……)
(711文字数)

2011-07-08 10:50:48 いのち
命のなかには 履歴書のように ながれがかいてあります 何年生まれ、なになにじん そんなものではないのです 命の中には たくさんの 古来命がつむいできた そのむかしが 永劫のむかしが(……)
(630文字数)

2011-07-08 10:38:38 千切れ雲
ちぎれ雲 千の雲 うろこ雲 千の雲 いとしいくも くも 千の雲 手をのばしても届かない  ひととくらべない、というのは  自分で生きるということで  むしろ  自分を探し(……)
(619文字数)

2011-07-08 10:22:12 いつくしみ
とにかくわたしは必死でした 紅い花、金の花、白い花をつんでは 鳥や獣に差しあげました そこにはたくさんの獣が居ました たくさんの鳥もいました  鳥は鳴いておりました  獣はつむいでおり(……)
(905文字数)

2011-07-08 10:03:42 秋の日はつるべおとし
山間のもみじの紅い森を抜けますと ちいさな暗闇の中に たきぎがあって まわりを、仮面のような 紙のような、大きなものをかぶった方々が どんつくどんつく踊っておりました それで私は 赤(……)
(593文字数)

2011-07-02 12:09:33 花
あなたは 私が我欲をもとめていると おもうから 私のことばの うらを 探ろうとする あなたは 私が特別扱いを もとめていると おもうんだろう だから 私の真意のうらを 探ろう(……)
(1210文字数)

2011-07-02 12:09:25 ふぐう
古いものを捨てなければ 新しいものが手にはいらない わたしが わたしの 幸せを ねがったとき 試練がむき出しに はっきりと 目の前に さしせまった それは こだわってきた (……)
(507文字数)

2011-05-24 16:29:41 愛は自由をあたえ、力をあたえる
ひとつ しるしや ひとつ 愛し ひとつ 求めや ひとつ あたえ ひとつ しるし ひとつ にない ひとつ あたえや ひとつ ひとり その、愛情の恐ろしさ わたしは、それ以上を知(……)
(1192文字数)

2011-05-24 10:37:36 おもいやりなさい
思いやりなさい って いうから 何で私ばかり って いったら  思い深い人は 思いやるほか  盾も剣も つくれない  だから ひとを おもいなさい そういうから いやだよ あい(……)
(717文字数)

2011-05-19 18:49:23 花の実
この間、わたしは おかしくて 気がついたんです  それで なんだか おかしかった あの 柘榴の実に なにが いるんでしょうか いったい、だれが なにを いえるんでしょう (……)
(709文字数)

2011-05-19 18:28:15 そら
たとえば いのりのような 雨がふっている たとえば 金色の 花が咲いている この世の愛を かぞえましょう 銀の波が くりかえし くりかえし 月の下で ゆっくりゆ(……)
(1329文字数)

2011-05-18 23:21:07 うた
私は、江戸っ子みたいになりたいんです 江戸っ子はね あれ 喧嘩と火事は江戸の華、なんてね そんなわけあるかあ、って どう考えても、そんなわけないことを 開き直ってるんです そういったら(……)
(1311文字数)

2011-05-03 17:50:56 風
鳥鳴いておりまして 風鳴いております あれ空の鳴き声 私には たくさんの 嫌なことが ありました 鳥鳴いておりまして 月は昼に隠れ 日の光さえ ときに 雲に みうしなう (……)
(562文字数)

2011-04-30 22:58:52 星
さっき子守唄聞こえたって ちいさいこがいうから どんなうた、ってきいたら お空の星が、またたいて ちいさな声でうたってたんだ っていう ちいさなこえで またたきながら 嬉しそうに 歌(……)
(626文字数)

2011-04-30 18:31:35 桃の木
やさしい風吹いて 金色のタンポポ揺れる あさひ のぼったばかりで それでもあたたかい 日のひかりは金をおびた桃色で ほんのわずかに、 桃の香りがする  人はみな  愚かだから (……)
(1350文字数)

2011-04-28 21:02:24 有難い
 悩み続けることは  悩めるからかも しれないですね 雨粒おちる 空のすきま 虹はまだかからない 雲母 太陽 日の光  なにかを変える奇跡があるなら  もしかしたら  愛なのか(……)
(638文字数)

2011-04-17 19:01:04 ビー玉
寝転がって空を見ると ビー玉のそこのように光っていて きれいだなぁ、と思う 太陽ばかりみつづけると 目がくらむから たまにそらして 地面を見て 下ばかり見続けると 影ばかり大きく(……)
(1473文字数)

2011-04-08 14:47:12 さくら
あか、もも、しろ あの子が、そう うたうから そらは? ときいたら うすあお、という あか、もも、しろの花のいろ うすいあおい真ん中に しろい、しろい 弓のような月 ほんのり(……)
(733文字数)

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