たいせつだとか

たいせつだとか

いえないのは
たいせつだから

しまいつづけて
いえないまんまで

かくしたままに
文に隠して
声に隠して

ありがとう

おとなになるほど
ほめられなくなるのね
背中を見ながら
そう思う

おとなになるほど
なけなくなるのね
おとなになるほど
なきたいのにね

おとなになるほど
いえなくなるのね
おとなになるほど
いいたいことばは
おおいいのにね

おとなになるほど
ほめられること
たくさん、たくさん
あるのにね

おとなになるほど
さみしさわかる

おとなになるほど
あなたがわかる


背中を見ながら
そう思う

ありがとう

ありがとう

そうして明日に
あるいていくのね

ありがとう

ありがとう

あなたの
背中が
ささえだった
いまだに
背中が
ささえになってる

おとなになるほど
かっこういいね

おとなになるほど
かっこういいね

おとなになるほど
しずかにたしかに
明日をしって
あゆんであゆんで
いくんだね

たのしいことは
いいことだって
わらいながら
さしだされたのは
あめだまだった

ころころ　ころがし
なきそになった

いとしいことは
いいことだって
わらいながら
ないてくれた

いきててうれしい

そういって
なきそになった

いとしいことは
いいことだって

いいことは
いいことだって

いいそびれ
いいたい　いえない

いえない



そのまま

こころ　そのまま

いえない　そのまま

むだなことば
きえてった

いいたいことは
ひとつきり

ゆびきりみたい
ひとつきり

あなたは
わたしを
まもるのでしょう

わたしは
あなたを
まもるのでしょう

あしたも
てってを
つなぎましょう

あしたも
てのひら

つなぎましょう

ゆうひに　いだかれ
ひとり　あるいて

あかいぬくもり
はなのよう

いろとりどりの　とり　ないて
しずかな　ひざしを
いろどりながら

かぜに　いだかれ
おもいは　ながれ

ゆうひのぬくもり
ただ　なつかしく
あのひの　ひかりと
おぼえてみれば

ゆうひのかぜは
ただ　なつかしい

ささやかな　いのりのこえ
しずかな　しずかな　うたのこえ
しずけさの　いとしみに
ぬくもりの　いつくしみ

てのひらは　ぬくもって
　ただ　ふかく　ほほ　なでて

めのいろは　しずかな　しずかな
あいいろに

ひたすらに
おもいをみつめ

こえのない
こころをつむいで
いだいてく

ささやかな　あいのこえ
しずかな　しずかな
あいのこえ

あのこえに　いだかれて
みちをあるいて
ふときづき

とおめにみれば　ゆうひはしずみ

あなたはとなり


ささやかな　ぬくもりに

ほほなでて　かぜは　すぎ
ほほなでて　とき　おちる

とりがないてた
それをはなした
どうでもいいはなし
やさしかったね
つきがきれいだ
それもはなした
どうでもいいはなし

かさなってかさなって
まいにち　まいにち

たいせつな
どうでもいい　まいにち
まいにち

いつか、きみにあったら
なにをはなそう
なにもはなせない
わたしを
ゆるしてくれるだろうか

いつか、きみにあったら
なにもいらない

きみにあえたら
なんにもいらない

あおいかぜ
あたまなでて
ただ、ひたすら
ながれていった
おさえこんだ
なみだが
ながれ
わかるよと
ながれていった

しずかなしずかな
かぜのこえ
このよの　このよの
こころにきこえる

それとも　それの
ほほえみに

ひかりのさきは　あいだろう
あいのさきは　えみだろう

しずかな　しずかな
かぜのこえ
いとしい　いとしい
いつくしみ

想いのさきは
あいだろう

こころのさきは
ひかりだろう

やさしげなまなざしに
のせられた
あいのうた
そのこえは
ただひとつ
あいのうた
あいのうた

やさしげな　おこころに
のせられた
あいのうた

あいのうた
あいのうた
ただひとつ
愛しているのは
ただ　あいのうた

まことのあいの

愛のうた

たいようのはな
たんぽぽ

ちいさなひかり
ほほえみ
ささやきの
たいようの子

はな
愛の子
たいようの
ひかり
かぜのうた
ゆりかご

花は
あいのはな
すべて
あいのこども

そらのかなた
ひときれの
ひかり
やさしさのひかり

わたしの背
ただ
ほねのない
くらげのように
ぐだぐだと
わらい
ながれる

空のかなた
さいわいあり
やさしさのひかり
あたたかな
あのはな

いつも
元気に
笑えないけど
せめて
すなおに
よろこんでたい

がんばれなんて
いえないけれど


わらいあい
なきあい
歩んでいきたい

人生に
なきたくなったら
空をあそぼう

竜になって
じゆうに遊ぼう
なきながら
空をあそぼう

わめいてすすもう

ないて　にげよう

ないて　笑おう

わめいてすすもう

笑いながら
空で遊ぼう

竜になって
じゆうにあそぼう

なきながら
空を　あそぼう

もっとも美しい　ひとは

泥沼の中　怒り　不満　憎悪の中　不愉快さ

　現実の中

　やさしくなろうとする　ひと

最も美しい　ひとは

　たんなる　ひと

朝が来たよ　夢が終わり　目が覚めるよ

浅き夢は　浅ましいね

泣きながら目覚める　いつも現は痛い


朝が来たよ　夢が終わり　目が覚めるよ

浅き夢は　のぞみばかり


朝が来たよ　夢が終わり　目が覚めるたびに

いたい

人のいう　裏切り

　あれは　失望

人のいう　期待

　あれは　願望

人のいう　夢

　「ひと」に　かしたい　理想

わらっていれば
愛されるのだと
それは
わかっている

ひとを
せめなければ
愛されるのだと
それも
わかっている

善良さに
まさるものはなく
悪因はとけ
誤解ならば
過ぎ去る
それも
わかっている

苦しめなければ
くるしまない
それも
わかっている

落日
カナリヤはないて飛ぶ
声があんまりきれい

落日
カナリヤが哭いている
声があんまりきれい
ねむれないほど

落日
風のなか
カナリヤは哭いている

声があんまりきれいで
月明かりより
むなさびしい

さくらはさいたよ
くらいやみに
きれいに
さくらはさいたよ

月明かりはちかい

うらぎりながら
うらぎれない
ひとたち
ひとたち

さくらはさいたよ

じぶんさえ
きがつきもしない
まともさの
ふらちなかべ

さくらはさいたよ

月夜のばんに
月明かりきらきら
すもも赤くひかる
月夜のばんに
星明かりきらきら
もものはな光る

月夜のばんに
さあ、なやみましょう
わらいましょう
泣きましょう

そう
ひととつきあう
だいごみ

どうすればいいなんて
ひとに
云わないで

ひとに
きかないで

どうしようと
自分に、きいて

月夜のばんに
星明かり
月明かり

桜はさいて

月明かりきらきら

さあ、なやみましょう
さあ、あなたと
さあ、わたしを
わかりましょう

ウオーリア

ふみにじんだひとより
ふみにじったことを
おぼえていたい

ウオーリア

いつか、棘はきえ
いつか、よろこびはもどり

いつか
いつも、ひとに
よくぶかい
わたしたちは

厳しさが
いましめをつくり
ただしさでは
みたないことを
わかるんだろう

ウオーリア

ただしがる気持ちが
鞭音をならしながら
歩いている

隠れこんだ自己愛
うつむいた　自己憐憫
だれかを
裁いている

正しくなりたい
よわさはいつも
下にできる人を探している

ダメだだめだと　ののしることで
強くなれる　正しくなれると
過ちながら

かまわないんだよ

どうでもいいが
今日は雨だよ

朝に鳥が
ないているよ

子守唄のような
雨音だよ

かまわないんだよ

いついつから
そんなにさ
目を三角に
しだしたんだ
いついつから
そんなにさ
争わずに
いられなくなった

いついつから
敵をみつけて
安心するように
なったんだ

誰とたたかって
なにを
勝ち得てきたんだよ

どうでもいいが
今日は雨だよ
子守唄のような
雨音だ

ひとのよろこびに
いやされ
ひとのいらだちに
すさみ
ひとのうれしさに
みたされる

幸か不幸か
ひとの不幸と没落を
願うようには
つくられず
ひとの幸せと歓喜を
祈るように
つくられた

話がきけない

自分の話さえ
聞こえない