花の星
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2005
Year.2005
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2005-08-18 00:20:16
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Series :
イド
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あいしとうよ
随分汚くなりましたね
ああ、随分です
こんなに汚い人間もいまい
いまい
こんなに悲しい人間もいまい
どこにもいまい
ああ、汚れちまったね
どこまでも
汚れちまいましたね
涙と鼻水と血とあざで
どこまでも
どこまでも
汚れちまったね
あいしとうよ
あいしとうよ
何処までも汚れちまっても
あいしとうよ
いったい綺麗なまんまで
生きることなんて
出来るのでしょうか
あいしとうよ
汚れちまったね
つめも見えないね
なぁ
そんでも
いいよな
次の傷が
目立たないもの
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2005-08-18 00:00:00
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Series :
イド
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だれも
なにひとつ
ぼくはもっていないよ
くだらないものしか
ぼくはもっていないよ
滑稽なにんげんさ
転んだって
誰も
助けてくれないよ
だれも
あいしちゃくれないよ
滑稽さ
大事なものは全て壊され破壊し尽くされ
泣いて
泣いて
泣いて
来たけど
目じりに真っ赤に
あとがついたよ
こっけいな
こっけいな
人間さ
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2005-08-18 00:00:00
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Series :
イド
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あいされたかったかい
どこかにいってなにをして
とかくいっしょうけんめいだったけれど
けっきょくそれが
たったひとつ
あいされたかっただけだった
あいされたかったかい
だきしめてここにいていいと
そういわれたかった
あいされたかったかい
むねにおちた孤独に
ひゃくまんねんの孤独に
あいがあれば、みちるんだろうか
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2005-08-15 00:00:00
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Series :
イド
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この
ばかものがとさけびながらみちをあるくひとがいる
ばかものがとなげきながらなきくずれるひとがいる
あのひとはいつかなるひと
ぼくがいつかなるひと
いつかくる、かならずくる絶望のなかにおちるひが
かならずくる
このあいだ、きみをみたとき
なんだかなけた
ぼくがかわっても
(そのあらゆる意味の絶望からぼくがかわっても)
きみはすきでいてくれるだろうか
かわらないのは、きみをみている
ぼくのきもち
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2005-08-15 00:00:00
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Series :
イド
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まっすぐにのびたかったんだよ
猫背で歩いている人の背筋を笑ってもらっちゃぁ困る
猫背で歩きたくて歩いているわけじゃないんだからね
実はねぇ、それこそまっすぐお日様に胸を張って
歩きたいのはやまやまなのさ、でもねぇ
のばすたびに誰かにぺしりと
のびるたびに誰かにぺしりと
痛み
僕らはずっとのびたかった
まっすぐにのびたかったんだよ
(でもうらむ気持ちはさらさらない)
猫背を笑ってもらっちゃあ困る
いつか、猫背でなくなることを
夢見ているのだから
(僕は世間が怖いのだ)
...
2005-08-15 00:00:00
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Series :
イド
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真夜中
深夜
真夜中
深い夜
意味の分からない夜
物音ひとつしない夜
息を潜めて
じっと天井を見る
天井の染みを数える
ひとつ
ふたつ
みっつ
彼らはいつだって、孤独だ
深夜
ひとつも音がしない夜
あの日愛されていた記憶が
染みになって浮かんでくる
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2005-08-13 00:20:22
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Series :
イド
...
・
たった一人になりたかった。
気づいたらたった一人になど
なれないことを知っていた
ああ、ほら、私は
君のたった一人になりたかった
たったひとり、分かってほしかった
たったひとりになど、怖くてなれなかった
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2005-08-11 00:00:00
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Series :
イド
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波・波・波
塩辛い海の底には
ほの暗い人魚が住んでいるのでしょう
そして人魚は泣くのでしょう
この世の全ては闇ばかり
私の指さえ見透かせない、
そして人魚は泣くのでしょう
塩辛い風の底にこうして座り
こんな音を聞いていると
いつしか人魚に逢いたくなって
僕をつなぎとめるものなど
もう何一つ無い
いつからこんな
根無し草に
塩辛い海の底には孤独の人魚が住んでいて
僕はそのうち海にどぼんときえるでしょう
人魚に逢いに消えるでしょう
僕はずっと、望んでる
ああ、ほら、人魚の声
後は闇の、波の音
波の声
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2005-08-10 00:00:00
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Series :
イド
...
言葉が言葉である限り
僕は言葉から抜け出せないに違いない。
伝えたいのは言葉じゃなく、
その中にある想いで
森羅万象、言葉が言葉である限り
僕は森には帰れない
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2005-08-10 00:00:00
...
Series :
イド
...
その人を追う
笑いながら生き
泣きながら死んだ
その人を知りませんか
笑いながら生きて
笑われながら死んだ
その人を知りませんか
憐れだとお思いでしょう
それでもその人は幸せだった
笑いながら生き
笑われながら生き
ひとを沢山幸せにした
その人を知りませんか
それでも沢山の人に
死を惜しまれた
その人を知りませんか
...
2005-08-10 00:00:00
...
Series :
イド
...
いつから
いつから号泣しなくなったんだろう
いつから泣かなくなったんだろう
年を取るたび
いっぽいっぽ
この世界を知るたび
なんでもない
建前でも
強がりでもないけれど
泣けなくなってくる
世の中の痛みを
一身に背負ったような
そんな激痛を覚えても
泣けなくなってくる
醜く顔をゆがめ
号泣できたら
どんなにいいか
いつから、泣けなくなったんだろう
こんなに、強がっているのだろう
...
2005-08-05 00:00:00
...
Series :
イド
...
なんの理由も無い
大事なものはなにひとつない
自分を守る理由も無い
理解しない人を糾弾する理由も無い
理解する理由も無い
何にも無い。
人を愛する理由も人を憎む理由も勉強する理由も幸せになる理由もなんでこんな場所にいるのかという理由も母父から生まれた理由も
なんもない。
自分。
白い空間に一本墨汁で線をひいて
倒れまいとするようなもの。
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2005-08-04 00:00:00
...
Series :
イド
...
だから今は泣かせて
何度だって這い上がってみせる
何度だって立ち向かってみせる
何度だって、傷ついてみせる
泣こうが喚こうが、
ションベン漏らしておじけずこうが
前を向いて歩いていく、多分それが正しい。
垂れ流しの悲しさも、辛さも、
消えなくても、消えても。
前を向けばそれでいい、情けないと言われても。
歩き出せるんなら。
だから今は、泣いてもいい
だから今は、苦しんでいい、
何度だって幸せは来るから。
何度だって苦しみも来るけれど
何度だって、貴方は歩けるから。
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2005-07-22 00:00:00
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Series :
イド
...
・
堅苦しさは抜きにしておまえを好きだというこれはこいつは本当の本音なんだからいいからきちんと信じなさい
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2005-07-22 00:00:00
...
Series :
イド
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たんぼ
ゆきにまみれたそらのした
ぼーっとつったつたんぼのかかし
あしあげて
あしさげて
さみぃなぁって
たんぼのかかし
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2005-07-20 00:00:00
...
Series :
イド
...
わたし
こんな風に生きていきたいと想える生き様を
私はしているだろうか
鏡にうつった自分自身に
つばを吐かずにすんでいるだろうか
こんな風にありたいと想った生き様に
近づいているだろうか
自分の足で立ち上がることは酷く難しく
例えば時折崩れそうになるけれど
自分自身を見つめ返す
そんな視線を持っているだろうか
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2005-07-19 00:20:12
...
Series :
イド
...
小石
飲み込んだのは小石乾いて硬い
心の中に沈んでいった
飲み砕いたのは小石傷ついたのは小石
心の中で誰かが叫ぶ
小石を飲み込み今日も生きてる
迷いながら
崩れながら
生きてる。
そんでもさあ、生きてんだよ。
...
2005-07-19 00:00:00
...
Series :
イド
...
生きていて
これほど辛く暗い世の中
どれほどの人間が悩み苦しみ
これほど遠く孤独の世の中
どれほどの人が迷い悲しみ
それでもいいといえますか
どれだけ泣いて来ましたか
苦しくっても悲しくっても
それでもいいといえますか
言える強さを私にください
戦おう
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2005-07-19 00:00:00
...
Series :
イド
...
こころだけは忘れないで
忘れないで逃げないで忘れないで
ここにいて貴方が見ているものを忘れないで
その心にある強さだけは忘れないで
どれほど傷つけようが
どれほど傷つこうが
ここにいることを忘れないで
ここに生きてきたことを忘れないで
心だけは忘れないで
人に傷つき疲れ果てて
計算ばかりを詰っても
忘れないで
...
2005-07-14 21:02:48
...
Series :
エン
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竹
竹になりたい。
私は竹になりたかった
泣いてすがり
言葉に迷い
何度絶望しただろう
人にこの世に自分自身に
勇気もなく
力もなく
捨てきることも出来ず、
割り切ることも出来ず
心を引き裂かれても
それでも信じていた
「きっと何とかなる
自分さえ変われば」
何度、自分につぶやいただろう。
竹になりたい。
竹になりたい。
例え何があっても
例え辛くても
例え迷っても
まっつぐ伸びる、
竹になりたい。
ただ太陽を目指し
ただ光を目指し
一生に一度の花を咲かせ
腐り死ぬだけだとしても。
最後に死ぬだけだとしても。
竹でありたい。
裏切られても
泣いても
憎んでも
傷ついても
引き裂かれても
嘲笑われても
竹でありたい
裏切られたっていい、
けなされてもいい、
笑われても、いい、
竹でいい。
この出会いは、私にとってなんだったのだろう
ふと考える時がある
苦しいことも
辛いことも
悲しいことも
楽しいことも、
繰り返し繰り返し味わい
我武者羅だった。
何を手に入れているのかすら分からない。
強いと言われる時がある、
強くなんか無いと想う。
ただ。
人になりたい。
人、信用したい。
竹でありたいと、傷つけられた時誓った。
例え傷ついても、例え信じられなくなっても
私は前を向く。
それが夜明けだ。
...
2005-07-09 00:20:23
...
Series :
イド
...
笑う人
ははははと笑う人は笑い
わたし、はただ憐情に浸っている
(夢でないのは知っているけど夢であって欲しいと願う)
切実に
(此処にいる人は少しずつ少しずつ自分が削り取られていったんだ)
わたし、には名前があってその名のおかげでわたしで在れた
(辛いときは呼ぶがいい下僕のように呼ぶがいい)
青と白の月に見守られ砂をわたしの歯ははむ
じゃりじゃりと、じゃりじゃりと
湿気の混じった砂はまずい
(わたし、がわたしである限り)
(空は空で居られないんだね)
ああ、ああ、ユニコーンよ
君は、海をいってくれ
金と仰ぐ海をいってくれ
...
2005-07-09 00:20:23
...
Series :
イド
...
魚蒼
遠くの空で君が笑って
ひめやかな声をハッセル
軋む胸に跡をつけた
空は
空は青く君に棲む
(そのままでいいなんて誰が言ったの)
(深く沈んだ山椒魚のように)
(ずっと動かない気なの)
(ただ瞳だけを動かして)
(君は誰なの)
君が居たから僕がいたんだ
(黒い尾鰭にぬれた光)
(そばにいてもいいでしょう?)
山椒魚の嘆きのような
とおいい泣き声空に響いて
僕の胸を(君の胸を)軋ませた
夢も人もない
君と血の川をゆく
つらさも怖さもない
日暮れの道をゆく
たどりつくのは空の君
蒼は
蒼は遙か君に棲む
...
2005-07-09 00:20:23
...
Series :
イド
...
ゆく空
ゆく空ささやかに、たださらさらと
小さく切った手のひらが、
空を映してくれないに染まる
「よかったね」と、やっちゃんが言った。
ゆく空ささやかに、たださらさらと
...
2005-07-09 00:20:23
...
Series :
イド
...
愛せますか
足が腐り落ちても愛せますか
人を裏切っても愛せますか
誰かが泣いても愛せますか
泣き言を言っても愛せますか
どこか遠くに行っても愛せますか
私はあなたが好きです
...
2005-07-09 00:20:23
...
Series :
イド
...
ひとそれぞれの
子どもが産まれたら
人それぞれの
みにくさや
かなしさがあることを
そっと伝えておきましょう
こどもが産まれたら
人それぞれの
いとしさと
かなしさがあることを
そっとおしえてあげましょう
こどもが産まれたら
人はそれぞれ
優しくもあり
優しくもなく
それぞれの
いとしさがあることを
そっときかせてあげましょう
...
2005-07-09 00:20:23
...
Series :
イド
...
こうひかり
ひとをにくんではいけませんと
かあさんはいった
かあさんはいいながら
ちちをにくんで
とうにどっかにいってしまった
ひとをにくんではいけませんと
せんせいはいった
せんせいはいいながら
せいとをにくんで
とうにどっかにいってしまった
ひとをにくんではいけませんと
かみさまはいった
かみさまはいいながら
ひとをにくんで
とうにどっかにいってしまった
わたしはまだ
ひとをにくみ
ひとをあいし
ひとをさげすみ
ひとをなんどもとおりすぎて
このばしょでいきている
...
2005-07-09 00:20:23
...
Series :
イド
...
後悔
ひとをあいすることすらできない
なににもきづかず
なににもおもえず
ひとをあやめることすらできない
なににもあいせず
あいされず
ただくいのくいのくいがのこるばかり
このてのひらには
なにひとつちりもつもらない
なににもあいされず
なににもあいせず
こうかいだけが
ただそよいでる
...
2005-07-09 00:20:23
...
Series :
イド
...
いつかどこへ行っても
いつかどこかへ消えてしまった
私がいなくなっても
泣く人の涙も見れなくなっても
それでも私は私で
戻れなくなっても
愛せなくなっても
私は私で
いつかどこかへ消えていった
私を探しても
もうひとつとして
見付からないかも知れないけれど
泣く人の涙さえ
見れなくなるかも知れないけれど
今ここで私が
あなたを想っていたことを
(想っていることを)
忘れないで
...
2005-07-09 00:20:23
...
Series :
イド
...
境界線すら
ひとつとして熔けることなく
境界線はただたたずんでいる
ひとつとして交わることなく
どこから空で
どこから宇宙で
さかいめなどどこにもないのに
きょうかいせんは熔けることなく
くっきりと
こっくりと
...
2005-07-09 00:20:23
...
Series :
イド
...
この私の手のひらで
この私の手の平で
崩れながら熔けながら
消えていった
誰かを想うことに
理由など一つもないのに
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こんなに汚い人間もいまい
いまい
こんなに悲しい人間もいまい
どこにもいまい
ああ、汚れちまったね
どこまでも
汚れちまいましたね
涙と鼻水と血とあざで
どこまでも
どこまでも
汚れちまったね
あいしとうよ
あいしとうよ
何処までも汚れちまっても
あいしとうよ
いったい綺麗なまんまで
生きることなんて
出来るのでしょうか
あいしとうよ
汚れちまったね
つめも見えないね
なぁ
そんでも
いいよな
次の傷が
目立たないもの