あなたの喜びが
私の喜びであり

あなたの悲しみが
私の悲しみだ


悲しみは許そう
苦しみは流そう
喜びはただ手許におき
ただありがたいと一つ言おう

消え果てることを憂い
手に入れたものを信じず
悲しみが生まれるのは
あんまりよくない

何も奪わず　何も知らず　何も超えない

私の悲しみがあなたの悲しみであり
私のいのちがあなたの命とひとしいことは
代えがたい喜びに違いない

手のひらを差し出し　助けてくれという
手のひらを与えて　助けてあげるという

どちらかはおぶさり　どちらかは担い
それをとても喜ぶ
「お前は私が居ないと駄目だね」

出来る人は助けて欲しいとも
助けてあげるとも　言わない

ただ手のひらを握り、一緒に居る
ただ

てのひらがつながれ　離れ
またつながれる
はなれるか　つながるかは
どちらともいえない

ただ一瞬だけつながるのを
あんまり怖がらない
そういう人も居る

花が咲く　花が咲く　想い道
しるべの　花が咲く

いまここに
群青の紫の　今昔の　花が咲く

思い知る辺の　花が咲く

誰かのために　なにかをしているなら
今すぐやめたほうがいい

そんなものは　なんにもならない
ほんとうに

誰かのために　なにかをしたいなら
いますぐやめたほうがいい
ほんとうに　なんにもならない

優しさは押し付けになり
かえらない言葉に
あなたが嘆くなら　今すぐやめなさい

誰かのために　なんにもできない
それでもやりたいなら
覚悟を決めればいい

君の求める　感謝という名の見返りも
ありがとうという名のことばも
誰も　だれも　くれないだろう

それでもやりたいなら
私は止めない

君のために　なにかをするなら
私は止めない
存分に

与えられたものに　許すことはしない　許すことはない

ただのなんの考えもなく
あざ笑った言葉に　許すことはしない

馬鹿にされていたことを　許すことはしない

記憶しているからずっと何回も思い出すし　繰り返す

その言葉も　したことも　その態度もその言葉も

許すことはない　限りなく覚え続ける


忘れないでね　いつか返すよ

信じがたいことに　私はお前を愛してる

私が悲しい　悲しみさえ　ないという人がいて
お前の悲しみはとても軽いと　いう人がいて

私は途方もない想いを抱く

私が同じような人に　ただ悲しい　悲しいから泣こうと
いうことをいう

お前の悲しみはとても軽いし　そんなものは
自己満足だと　いう人が居て
そんなことぐらいで　と　いう人が居て

私は途方もない憎しみを抱く

平坦な同情と　平凡な同情に　途方もない重いものをのせる人が居て
それぐらいで　というけれど
日々はそれぐらいのことが積み重なるので

私は多分　ずっと許さないでいくと思う

優しさを求める必要はない
ずっともう、ずっと優しい

苦しさを求める必要もない
ずっとずっと苦しい

許しを求める必要はない

特別になる必要もない


そのままでそれだけで、もうずっと特別だし
ずっと許されている

わからないなら分からないでいい

世界が終わらないから
私はずっと生きている

あなたが幸せにならないから
世界は　ずっと不幸に浸る

ひとまず、許してあげたらどうでしょう

人に成れない人が居て
その奴隷の人が居ます

その目を見て
世の荒廃を知る



日常を守るため
のみ込んだ　言葉はありますか
言っても　どんなに伝えても
なんにもならなくて

日々を守るため
のみこんだ　我慢はありますか

そのまま呑んだ
痛みはありますか




私は貴方を救えないけど

私は貴方を知っている




あなたは愛されている





人に成れない　人がおりまして
その人にしばられた人がおります
何処にでも、どんな世界にも


傷は　汚れではありません

痛みは汚れではありません

痛みは克服するべき　課題じゃない
痛みはとらわれてちゃいけない　あなたの弱さじゃない


ふみにじった人に
伝える必要も　言う必要もない


貴方を歩みなさい
それだけでいい


抱えていきなさい
痛みも　辛さも　汚さも

あなたは愛されている


抱えていきなさい

のみこんだ辛さも　恨みも　痛みも
そのままでいい



あなたは　許されている

手を放そうか

手放そうか


痛みも　喜びも　憎しみも

手放そうか

空っぽになったら
次へいけるよ


手放そうか　難しいけど
手放そう

あらだって　人間だから

あなたの心も　心の悪さも　痛みも　馬鹿馬鹿しさも

わかるの　当たり前じゃない

だって　人間だから

あなたがどんだけ　くだらない人かも、

どれだけ　小さな人かも

わかるの　おんなじひとだもの

信じられないかもしれないけれど

私は貴方が生きていてくれて嬉しい


くださったものは　憎悪であり　怨恨であり　痛みだったけど

私は貴方が生きていてくれて嬉しかった


悲しい　苦しい　辛い　世界で

貴方もやっぱりろくでもない人間だった　私だってろくでもなかった

人間だった

それでもやっぱり　生きていてくれて嬉しい

生きていてくれて嬉しい

わたしずっと　それでいいなんて
思えなかった

傷つくことも　痛むことも　弱い自分も
なんとかしなければ　ならないんだと思っていた

でもずっと　それでよかった
醜さはすべて許されていて
痛むことは許されていた

だから傷ついて憎んで醜くなって
それでいいなんて思えない　私は

それでよかったんだ

ぞうおがありまして　憎しみがあります

乗り越えたいと言うのを　人は

偽善だと笑います　だけど偽善でしょうか

これはただの　満足だけど

憎悪がありまして　暗い闇の淵におります

乗り越えたいというのを　人は　笑ってみていらっしゃいます


これは出来ないことでしょうか　偽りでしょうか


闇がありまして　人を怨み　のろいます

飲み込まれまいとする人を笑うのは　のみこまれた人でしょうか

闇のない人でしょうか

ねえ　あなたの痛みを　人のせいにしないで

ねえ　あなたの苦しみを　人のせいにしないで

ねえ　あなたから湧き上がる　貴方の心を

人のせいにしないで

ねえ、　あなたが背負わなければいけない

貴方の人生を　人の所為にしないで

だって　お前がやってることが　一番正しいとお前は言う

だって　お前が思うことが　一番正しいと　そういう

お前が認めたものが　とてもよくて

お前だけが　絶対的な　正しい存在だと　そういうのだもの



だって　お前が見ている世界は　お前だけの世界だと

まだ気づきもしないで　お前は

ずっと世界の中心だと　世界の価値は自分が決定すると

叫んでいるのだもの

「希望はあると思う？」

「さあ」


「なんで絶望するんだろう」

「希望があるからだろう」

理解者とか　愛される場所とか　許される現実とか

求めても

叶うか叶わないか私は知りません



私は　あなたの傍に居ます

許すことも　愛することも　理解することも

出来ません

もしも聞こえているなら　どうぞ

知ってください


もしも聞こえて叫んでいるなら　どうぞ

知ってください


今以上に　苦痛と悲しみが　背に落ちるでしょう

人に羽根はありません

心があるから　善にも悪にもなれるでしょう


捨てないでください



もしも聞こえているなら

痛みから　どうぞ

何時間　何度　かかっても

立ち上がってください

歌って

立って

歩いて

つくって

先へ行って


絶望して　歩けなくなって

闇の中で　見捨てられた夜を　繰り返しても


歌って

立って

歩いて


あなたが好きよ


貴方が好きよ


歌って

立って

光を　この先を



望みが叶わない　夢の中で

夢が叶わない　現実の中で

闇しかない　この世界の中で

どれほど泣いても　貴方が好きよ


立ち上がって

ねぇ君　君はよく　笑っているけれど

君の足元は　光がいくらあたろうと

真っ暗でいつも薄暗い



ねえ君　君はいつも　笑っているけれど

何所かで　急に君は襲われるだろう

日常も　しがみついている幸せも

お金も　名誉も　才能も

なんにも君を救えない




ねえ君　君はいつも　人の落ち込みや

人の欠陥や　陥った罠を　笑ってみているけど

君のどこかで　君にも　急に

その日が来る


ねぇ君

君はただ　今まで無事だったにすぎない


それだけなんだよ

なあ　もう東へ行かないか

君自身が　思う　辛さの中で

誰がどれほど理解してくれないとか

誰も誰も手を差し伸べないとか


なあもう　東へ行かないか

泣いても　誰も　助けてくれない

そんなことは　わかってる　君が泣いてる

誰も泣いてない



なあもう　東へ行かないか

へたりこんで　座り込んで　明日が見えないのは

きっとその場に　明日がない


なあもう　ここから　先へ行こうよ

おまえは
私が悪いと思ったらしい
あるいは弱いと
弱い

自分が感じられない痛みは
弱さからくるものだと
判断した
らしい
私が弱いから痛いのだと
判断したらしい

弱さは強くならねばと思ったらしい
強くならない私がいけないと思ったらしい


お前がもし私の痛みをすべて味わったら
お前は死んでしまうだろうと私は思う

お前が泣きながら私にすがりついてきたら
笑って「強くならなきゃね」と言おうと思う。
どうぞ無慈悲を。

人間をやめるときは　言ってください

凶器をふりあげ　まず自分を殺しなさい

そこにいるのが　最初の人間です

ルールはひとつ、最後まで死なない。


ルールはひとつ

日常は惰性　普通は辛い

なにもないドラマ（あったとしても幸福ではない）


ルールはひとつ、最後まで殺さない

人が人を教えることは出来ません

ともに知ることだけしか出来ません



人が人に教えることなどありません

ともに覚えることだけ　ふたつ、みっつ



人が人を導き　救えることなど　ありません

ただ　貴方の中の　真の力を

私は知っています

プライドにしがみついて　息も出来ない

自分だけは落ちない　下には落ちない



プライドにしがみついて　私を落とした

傲慢だねぇ

人を救えるなんて　思っていたの

自分さえ救えないのにねぇ


傲慢だねぇ

人を救える人に成りたいなんて　言っていたの

自分を救いたいんだろ


傲慢だねぇ

歩けないから　支えが欲しいんだろ

もしもし　人に成れません


苦しみをください　ありったけの

笑い方を覚えます

泣き方を覚えます

許すこと　憎むこと　怨むことを

教えてください


もしもし　人に足りません

幸いと　不幸を教えてください

痛みと　快楽をあずけてください


のろい方は

愛し方は


そして受け取り方をください


もしもし　人に成ってください

もしもし　人を教えてください