花の星
>>
詩
> (イド)
series:イド
34 page
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
しあわせに
幸せになんて言えないけれど、
君が居たこと、解って欲しい、
好きなんかじゃなかったよ
愛してなんかなかったよ
僕が僕で居る限り
君は君で居られないんだね
もしかしたらもうぼくは滅んでいるのかも知れないよ
もしかしたらもうぼくは滅んでいるのかも知れないよ
君のことを思いだして廃退の心を知るんだ
飛んでいきたいと思うのは君のせいかもしれないよ
届かない
届かない
届かない
焦って掴んだ手も振りほどいてしまったね
もう逢えないんだね
さよなら
壊れた月にキッスを送ろう
壊れた夢にキッスを送ろう
僕が僕でいるために
通り過ぎていった人
壊した月にキッスを送ろう
壊した人にキッスを送ろう
(破片で怪我をした貴方が怪我をした今夜の月は血だらけだ)
壊れた月にキッスを送ろう。
春は来ない。
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
のぼってゆくには
てをはいて私は登ってきた
血を浴びて太陽を見た
いつまでも変わらないその星は
あざ笑うかのようにあざ笑うかのように
地面に突っ立ち呆然とする私に光を浴びせる
やんでいるのは君か私か
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
私を許してください
ゆっくりと海神の梺に君が居て
私の頬をゆっくりとなでる。
なぐ、なろ、なぐ、なろ。
呪文のようなときがすぎる。
君が、君に。
海神は唯笑ってそれを見る。
私は不意に。涙を。落とす。
苦しい。苦しくない。苦しい。
(きみがいて、くるしいよぉ)
君の触ったところから私の頬がチョウチョになって
なぐ。なろ。なぐ。なろ。
(いっぱいいっぱいすきだよ)
胸に熱くヒタヒタと迫る。
この想いはなんだろう。
私が海神に命を捧げると
君は目を伏せて拒絶する。
いたい、いたい、いたい。
きみのチョウチョが命になって
すきだよすきだよすーきだよ
海は穏やかだ
風もない
ちぎれ飛ぶ物は在りはしない。
ああ、在りはしないのだ。
(君は目に入れた物しか信じない)
(君は目に入れた物しか信じない)
(しかし私は君以外の統べを知らない)
なぐ、なろ、なぐ、なろ。
チョウチョが飛んでいく
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
あい。
人を愛するために生まれてきた。
人を愛するゆえに苦しんだ。
人を愛するために、
歩いてる。
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
さ
こどものころなんて覚えてないけど
あなたをたぶん愛してたんだろうなぁと思う。
おとなになってもこころはそのままで
あなたが愛したわたしはいないけど
あなたをたぶん愛してるんだろうなぁと思う。
貴方が目じりに強さをにじませて、悲しさを一つつぶやいた、
それでも貴方は先にいく、貴方が多分、そうだから
私は愛してるんだろうなぁと思う。
弱さも強さも
愛してるんだろうなぁと思う。
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
年を取ったら。
私が年老いたら、とりあえず砂山に耳を埋めて。
そこで君の孤独を聞いて
そこで君の嬉しさを聞いて
そこで君の悲しさを聞くから。
私が死んだら、とりあえず海に灰を捨てて。
そこで見てるから。
君が歩くの見てるから。
どんなにくるしいことあっても
だいじょうぶだから。
君が歩くまで、見てるから。
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ミツバチおこして
もしも君がめざめたら
このあめのなか、そばによって
ただすきだからすきといおう
もしも君がめざめなかったら
このあめのなか、となりにすわって
ただすきだから、すきとおもおう
こんなふうにすきになることも
こんなふうにきらいになることも
ぜんぶしぜんで
ぜんぶ君だった蜜蜂おこして、
きみをねがおう、ただすきだから、すきといおう
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
さよならさ。
この世で一番あなたを愛していた人は
もういなくなったんだよ
あれは全て幻想で、
どうしようもない悲しさだった
この世で一番あなたを愛していた人を
望むのは、もうやめなさい、
この世であなたが一番愛していた人は
もういなくなったんだよ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
そりゃいままで
そりゃ今まで生きて来た中で
いろんなことがあって
いろんなことのなかには
くるしいほどかなしいほど
つらいこともあったけど
そりゃいままで生きて来た中で
どれほどのしあわせがあったかなんて
聞かれても
ほんのすこしの(手の平にのるぐらいの)
しあわせしかなかった
そりゃ今まで
生きて来てこれから先
なにがあるかなんて
ひとつもわからないし
くるしいほど
かなしいほど
つらいこともあるだろうけど
大丈夫なんて一つも言えないけど
いままでひとつも
ひとりとして
しあわせなんか
なかったとしても
これからさき
ひとつとして
ひとりとして
しあわせなんか
なかったとしても
理由なんかないさ、
なにひとつないさ、
つらいこともくるしいことも
耐えるだけの理由なんかないさ
ただ今まで生きて来たから
これからも生きようと
そう想っているだけさ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
苦し紛れについた嘘
うそがうそだったとき
あんなに安心してられたのに
うそがほんとになったとき
こんなに苦しい
あんなに安心してられたのに
くるしまぎれについた嘘が
ほんとになる
鈴の音をきかないうちに
こころの音が
流れてく
うそがうそだったならば
あんなに安心していられたのに
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ぽつぽつ
手の平にまっかなぽつぽつができる
あんたへのアレルギィ
かゆくなってかいていると
どうしたのって聞いてくる
あんたへのアレルギィ
さみしいときに聞いて欲しい一言を
なんにもしらずに聞いてくる
あんたへのアレルギィ
私もうすぐだめになったら
このアレルギィも出なくなる
なにがしあわせで
なにがふこうかなんて
誰にも決められない
あんたがいとしすぎてあんたへのあれるぎぃ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ただ抱きしめてよ
みかえりなんか求めないで
わたしのなんにも求めないで
ただだきしめてよ
私が泣くほどだきしめてよ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
こんな風に生きたかった
あんなふうに生きたかった
だれかをしあわせにしながら
じぶんもしあわせになりたかった
あんなふうに生きたかった
だれかをあいしながら
あいされたかった
あんなふうに生きたかった
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
葬儀
ひそやかにさっくりと葬儀が行われる私の葬儀
いくえにもいくえにも捨てて来た私の葬儀
みつかることなく
誰にも知られることなく
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
あんたが
あんたが生きてると想う度
私は強くなって来た、あんたが歩いていると想う度
ただ泣いたり笑ったりすることに
こんなに力が必要だったなんて
知らなかった、あんたが生きてて
私を好きでいてくれる
ただそれだけでこんなに強くなってきた
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ma-to
まとはずれの言葉や慰めなんかどうだっていい
ただここにいて、ただいっしょにいて、
ただふたりぼっちでいたいだけ
まとはずれのこころやなみだなんかどうだっていい
あんたが必要なんじゃなくて
あんたの想い、それだけでいい
まとはずればっかり言ってる口
だまらせて
ただふたりぼっちで座ってるだけでいい
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
あかちゃんみたいに
あかちゃんみたいになけたらいいのにね
おとなだからなけないけれど
あかちゃんみたいにわらえたらいいのにね
あいそわらいもおべっかもなくて
おとなはあかちゃんみたいになれないから
あるくたびにつまづいて
乾いたこいしをのみこむんだ
だからあかちゃんみたいに
なけたらいいのにね
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
大丈夫
大丈夫、
ここにいるよ
大丈夫
君はここにいる
なんどもおそいくるう嵐
はっしはっしと逃げ惑っても
なんどもきみは倒れるだろう
それでも大丈夫
君はここにいる
生きている限り
ここにいれる
大丈夫
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ぼくは
ぼくはきみの言葉が好き
それはとても奇跡のように
ぼくはきみの想いが好き
ぼくをあいしてくれるから
きみにであったことが
ただひとつの奇跡というなら
ぼくはきみをしんまであいそう
ぼくはきみのちっぽけな
とおりすがりのやさしさが好き
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
想い苦しみ
苦しみは、長く続くもので
幸せは、短く終るものです
泣き顔は、もう飽きました
さんざんと、泣いてきたからもういいです
苦しみが、長く続くと知ってから
幸せが、短く終ると知ってから
ただそれだけを、求めていました
人のぬくもり
さんざんと、泣いてきたからもういいです
さんざんと、泣いてきたから、もういいです
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
道導
終り無き道標
それだけが頼り
終り無きこのヤジルシ
まっすぐに前を向いて
まっすぐに遠くをさして
終り無きこの道標
ただ前を向いて
ただ遠くを指さして
ただ歩いていけと
終り無き、この道標
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ここから
ここからこんなふうに
まるでなにごともないように
つれだせるひとをまってた
ありがとう
だけどたぶんこれはじぶんでやらなくちゃ
どうしようもないことだから
かなしくても
どうしようもないことだから
ありがとう
ここからこんなふうに
するりとぬけだせる
そんなことをゆめみていた
ありがとう
いつかきっとだれかがたすけてくれるなんて
まぼろしだとわかってた
ここからこんなふうに
いきていけることをのぞんでた
だれにもおかされないすはだのうみ
ここからこんなふうに
たってあるくことをのぞんでいた
きづかせてくれて
ありがとう
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
うづき
きづくとないてる
このなみだはどこからきたんだろ
きづくとわらってる
このきょうきはどこからきたんだろ
西へ東へさまよいながら
きがついたらやっぱりひとりで
ひとりぼっちであるいてた
てあしのなかのとげのなかのちいさなうづきに
かなしみながらもあるいてた
きづくとないている
このなみだがかわくころ
またあるきだせる、たぶん、きっと
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ししか
ひとはしんではまたいきかえり
ひとはいきてはまたしんでいく
このよはすべておなじちへいへ
めぐりめぐりてながれてゆくから
だれかここからつれだしてよ
こんなばしょからつれだしてよ
わたしというおりにつかまり
そっとなみだをこぼしながら
おりのなかからみえるそらに
ああきれいだなともがいてみる
だれかここからつれだして
こんなところもうやだよ
わたしのつくったわたしのおり
わたしがつくったこどくなおり
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
きんぎょばち
消えてなくなれ、きんぎょばち
あかいきんぎょ、ゆらゆらゆれて
消えてなくなれ、きんぎょばち
この世界はひとつとしてトドマラズ
なにもかもが動いてる
時として時として人をにくみあいしきらいになって
この世界はひとつも動きを止めることなく
消えてなくなれ、この涙
なにもかも、うごきながらも
消えてなくなれ、この心
時に泣いて時に笑ってひとびとは生きて行く
何にも感じない人がいるならそれは多分うそつきかどちらかで
人とかかわるたび私の何かが崩れ人を愛し人を憎み
消えてなくなれ、この世界
憎みし怨みし悲しい世界
きえてなくなれ、この想い
きんぎょばちの金魚は何にも考えてないかのようにゆらゆらゆれています
それでもきっときんぎょなりになにかを考えているのでしょう
あるいは金魚を愛し金魚を憎み世界を憎み世界を愛しきんぎょとして
生きているのでしょう
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
みずしらずの人に
みずしらずのひとになさけをもらうほど
つかれきっているわけじゃない
みずしらずのひとにどうじょうされるほど
ふこうなわけじゃない
あわれみなんかいらないから
たぶんひとつもいらないから
だからもうだいじょうぶだから
みずしらずのひとになさけ、もらっていきるほど
かなしいわけじゃない
みずしらずのひとにあいをもらっていきるほど
つらいわけじゃない
ただすこしのつまづきだよたぶんこれは何ごともなくすごすほどつらくなっていくのと似ているだからへいきだからあんまり心配しないでこんなつまづきぐらいのりこえられるから、へいき
あるいていると小石みたいなできごとに
たびたびつまづいていたたたたってなって、
それでもくつがわるいのか足がわるいのか、わからないけれど
みずしらずのひとがわたしをみているから
もういちどたちあがれる、なにをもらっていきるわけじゃないけれど
ただもういちど、たちあがるまで。
小石を蹴ってみると軽い音がした
小石と私は似てると想った。ただそれだけ。
Page :
[ 0 ]
[ 1 ]
[ 2 ]
[ 3 ]
[ 4 ]
[ 5 ]
[ 6 ]
[ 7 ]
[ 8 ]
[ 9 ]
[ 10 ]
[ 11 ]
[ 12 ]
[ 13 ]
[ 14 ]
[ 15 ]
[ 16 ]
[ 17 ]
[ 18 ]
[ 19 ]
[ 20 ]
[ 21 ]
[ 22 ]
[ 23 ]
[ 24 ]
[ 25 ]
[ 26 ]
[ 27 ]
[ 28 ]
[ 29 ]
[ 30 ]
[ 31 ]
[ 32 ]
[ 33 ]
[ 34 ]
Year :
[ 2024 ]
[ 2023 ]
[ 2020 ]
[ 2019 ]
[ 2018 ]
[ 2017 ]
[ 2016 ]
[ 2013 ]
[ 2012 ]
[ 2010 ]
[ 2009 ]
[ 2008 ]
[ 2007 ]
[ 2006 ]
[ 2005 ]
series :
[ ]
[ poem ]
[ イド ]
[ エン ]
[ 祈念唄 ]
Tag :
花の星
>>
詩
> (イド)
Copyright © by mogiha(
https://ahito.com/
) All Rights Reserved.
君が居たこと、解って欲しい、
好きなんかじゃなかったよ
愛してなんかなかったよ
僕が僕で居る限り
君は君で居られないんだね
もしかしたらもうぼくは滅んでいるのかも知れないよ
もしかしたらもうぼくは滅んでいるのかも知れないよ
君のことを思いだして廃退の心を知るんだ
飛んでいきたいと思うのは君のせいかもしれないよ
届かない
届かない
届かない
焦って掴んだ手も振りほどいてしまったね
もう逢えないんだね
さよなら
壊れた月にキッスを送ろう
壊れた夢にキッスを送ろう
僕が僕でいるために
通り過ぎていった人
壊した月にキッスを送ろう
壊した人にキッスを送ろう
(破片で怪我をした貴方が怪我をした今夜の月は血だらけだ)
壊れた月にキッスを送ろう。
春は来ない。