ひとは　どれ程の　生き方をしても

どれ程の　浅ましさを　もっても

どれほど

おとしめて　なかせて　くるしませて

あるいは

わらわせて　よろこばせて　たのしませても

己の　人生しか　歩めない


己の人生でしかない



それが

責任です

私の外に　苦しみはなく

　私の中に　苦しみはある


だから

自分の中の　怯えと悪意に

あがらい続けると　決めただけです

すべての人を　この世から　消してしまえるなら

どんな痛みも　いとわない

関わってきた　すべての人が

どんな想いを　自分に持ち

どんな　おぞましさで　その感情に従ったか

わかっているから



願ったことは　あまりない

小さな言葉でも　聞いてくれる人など

いないのだと

わかっているから




すべての人を　許せるなら

どんな想いも　どんな痛みも　受け止めよう

そしたら　その時

自分のことが


許せるのに




あの時　あなたの傍に居た



自分を

許せるのに




痛みは消えない

あなたにも

わたしにも

それぞれの

痛みは消えない

あなたが許せるなら

この世界で　あなたが　許せるなら

私は

ずいぶん　疲れてしまったね

君はもう　先が見えるから

もう　あゆむことさえ

辛いのだね




そうだね　たとえ

この壁を乗り越え　次に向かっても

きっと　君は　傷つくだろう

きっと　君は　悲しむだろう


そうだ　もう　気づいているだろう


どこへいっても

どこまで　歩いても


痛みなど消えないのだ


君の中に　次々に降る　楔は

途切れることなど　ないのだ


進めば進むほど




ずいぶん　疲れてしまったね

一時でも　休むかい

眠りに落ちて　いざかいを　消してみるかい



そうだね　それでも　歩くんだね




そうだね　たとえ苦難乗り越えても

続く悲しみに　終わりなど　無いのだ

そうだね　たとえ絶頂にたどり着いても

次は　そこから落ちる痛みを　味わうのだ





だけど　まだ行くつもりなら

まだ　その足を　止めないつもりなら





これをあげるよ





その痛みを引き連れて

先へ進め


たとえ　その先　激痛に落ちても

君が　進んだ道は


消えはしない



そうだね　血にまみれ　泣きながら進む人に

終わりなど　ありはしない




だから　歩むのを　



恐れるな


おびえてくれるな



痛みを　おびえるな







その道は

君の進化だ

出逢うこと わかつこと 感じること

泣くことも　苦しいことも　笑うことも

この人間が　それだけが

みちたりたような　幸せだった

うれしさばかり　感じてきたから

少しの苦しさを　なんの迷いも無く

越えて行けた

次にくる　幸福が

わかるから




怒りばかりを　感じてきたから

少しの嬉しさが　安堵に変わる

こんな感情も　持てるのかと

やっと自分を　許せたから



悲しさばかりを　感じてきたから

少しの嬉しさが　痛いほど

幸せに思えた


ねえ


苦しいほど　幸せだった





この世界に　一変も変わらない　時は無く

世界は無く

どんな想いも　打ち消せるほど

一瞬の絶頂がある




聞こえなくても

見えなくても

どこかで　あなたの　声がする




歩んで　先へ

大丈夫だよ

あなたがあの時　笑ったことや

おとしめたことや

人を踏み台にしたことは

誰も気づいていない



ねえ　大丈夫だよ

あなたがしたことは

誰も罰さないし

誰も怒らない

誰にも気づかれていないよ



ねえ　大丈夫だよ

あなたが　したことは

あなたにただ　残るだけ

骨のしんまで　染みとおり

あなたが少し　曲がるだけ

あなたの中で　あなたの人生が

歪むだけよ



ねえ　大丈夫だよ

だから　今までのように

今までと　同じように

人に　石を投げ

笑いなさい

そんなに泣くなよ


もし君が　死にたくなったら

少し　明日を考えてみないか

やっぱり　それでも

死にたくなったら

今日を考えてみないか



こんなにくだらない　世界に生まれた

自分ばかりが　不幸な気がした

願いばっか持って　ひとつも叶わなかった

もういやになった



どんなことだって

どんな時間だって

ありえた

どんな願いだって

叶ったのに



出来ないって　思い込んでるの

君だけだよ



くだらないって

わざと　冷めた目をして

傷つかないように　にげていたのは

君だけだよ




くだらないかい

理由なんかないのに

まだ探す気かい



誰も　必死になってるの

馬鹿みたいだね



君が　やらないだけなのに






生きれないと　できないと

逃げる気かい






そんなに　自分を

さげすむなよ

ただ　いま　無情な

なにも　かなわない

なにも　ねがえない

この世界が　悲しくて　悲しくて

苦しいだけです




どこにいっても、

苦しむでしょう

どんな場所にたどり着いても

手のひら　きかないほど　痛むでしょう

わかっています

焼かれる痛みに終わりはありません




正しい道が　わかりません


泣きながら　この草木を


なぎ倒し　拓いてもいない眼前を


歩むだけです










道など　どこにもありません

正しく幸せになれる人生など　ありません

正しい人など　いません


導きなど　ありえない

この先がわかることなど　生涯ない






闇の中で　迷いながら

時に　声枯れ果てても


痛みに足を　引きちぎられても


歩むだけです。




光などなくても　幸せなどなくても

歩みたい




どこへ行くかも　解らない

歩みたいんだ

人よ

欲する限り　安堵なんか　来ないんだよ

人よ

愛してほしいから　愛されても　満たされない

幸せになりたいから　どんなに幸せになっても

幸せになんか　なれないんだよ



人よ

ほしいと願う限り

ほしいものなど　手に入らない




人よ

それでも、　欲してくれ




君よ　ほしがることをやめないでくれ

君よ　悩むことをやめないでくれ

君よ　もがくことを　やめないでくれ



君よ

求める限り　安住の地なんか訪れない

君よ

求める限り　その場所に　とどまれない



とどまることが出来ない　それが君の不幸だ



だから欲してくれ

だから飢えてくれ

だから　目指してくれ




この先の　あゆみを　やめてくれるな




何が見えるかもわからない　己の先へ

欲して止まない　自分の先へ

号泣しながら　

這いながら　進んでくれ



悩み続けて

叫びながら

血だらけになりながら




飢えているから　希望が　潰えない



そうだろう

寂しいのも

泣きそうになるのも

あのね　どうしようもなく

あってもいいことで

どんな感情も

人は　持てるから



あのね　わたしは

自分の幸せを

自分で壊してしまうけど


あのね

それでも

幸せじゃないとは

いえなくて



あのね

寂しいのも

悲しいのも

辛いのも


幸せなんだ



泣きそうになったら

外に出て

歩きにゆこう

あなた　安堵してほしい

あなた　優しさ感じてほしい

あなた　幸せ感じてほしい



私が　泣いた夜は

必ず　笑って慰めて

そしたら　前に　向けるから


あなたが　泣いた夜は

必ず　笑って　慰めよう

そしたら　泣いて

そうだと言うから


あなたは　私にならないで

おんなじことを　感じないで

おんなじふうに　考えないで



ふたつ　想いが違うから

支えあって　歩いていけるよ

お前の人生だろうが

誰の所為で

誰のためで

ここまで来たんだ


自分だろうが



お前が選んだ言葉だろうが

お前が選んだ体だろうが

お前が選んだ

心だろうが





人は　お前のために　生きてる訳じゃない

お前が生きて来たのは

そこに居るのは　誰かの所為じゃない

誰かのためでも

人のためでも

運でもない

生まれてきた時　生きる道を選んだのは

貴様だろうが





お前が　どんな生き様をしていても

どんな人生を負っていても

貴様の人生で　貴様の責任だ



最後に恥じたら　骨の髄までお前は無駄だった

それだけなんだよ


人傷つけて死ぬのかよ

自分の人生を

人の所為にするのかよ




その足は　貴様が決めた




その先へ進むのを

その道へ進むのを

お前が決めた







思い上がるな


人の所為じゃない

自分のために

生きるんだよ

「何にも知らないくせに」って

何にも知らない人の言葉を

知っている人より

重く見ているのは　貴方じゃないの。



「何にも知らないくせに」って

当たり前でしょ。

知らないから　言うんでしょ。



「何にも知らないくせに」って

傷ついて、泣くぐらいなら

消えて見せれば？

傷つかないですむわよ





あんたを助ける人も

フォローする人も

好きになる人も

居ないって

自分で言って

何　望んでるの？

わかってくれる人など居ないと

自分で言って

どこまで甘えてんの？





誰かに助けられるのを

そんなに　待ってるの？





かえるみたいに　へばりついて

そんなに待ってるの？



泣けば助けてくれるなんて

思ってんじゃない

胸をはって、殴りに行けよ



あんたが頼りになるのは

あんただけだろうが。





満足させるために

傷ついてる暇が

あるとでも　思ってんの？

聞こえる？

これが私の心臓の音よ

聞こえる？

これが　あなたが望んだ

私の死ぬ音よ


きこえる？

これが　あなたが夢にまで見た

あなたが死ぬ音よ




聞こえる？

食いしばった手と

握り締めた歯の

隙間から漏れる

恨み言よ




聞こえる？

捨てることも

壊すことも

出来ない、

自分を憎悪する

あなたの音よ



聞こえる？


これが　歩き出す音よ。

貴方が泣くことが　一番悲しい

貴方が笑うことが　一番楽しい


そう思うことが

嬉しい

泣いているヒトを

なんとかしようなんて　思わないでください

泣き止ませようとも

泣かせまいとも　しないでください



誰かに

涙を止めることは

出来ません





だから　


ただ

話を聞いてください

どこであれ

なんであれ


人の心を忘れた場所に

やすらぎと　幸せは

ありえない



忘れた人に

道はない


そうだろう

貴方は　貴方の先へ進め

私は　私の先へ　進む


どんな場所に出て

どんな所に辿り着いても


それが　貴方の進んだ道だ

胸の中のしこりはある？

それは　あたしに力をくれた

それは　あたしに望みをくれた


胸の中のしこりはある？

硬く凍えた　小さな石よ



人を疑ってしまうのは

傷つけられると　わかっているから

人に怯えてしまうのは

傷つけられると　信じていたから



胸の中の　小石はある？

誰が　人を疑うものを

信じることが　できようか

この胸に　ずっと沈んだ　小石の中は




あなたの笑顔を　仮面に変える




胸の中に　小石はある？

貴方の悪意を信じるのは

ずっと　小石が　宿っていたから





胸の中の　小石はある？

幸せになることが　出来ないんじゃない

幸せになるのが　怖かったのよ




小石はある？

貴方が笑うことを　信じているの

私はずっと

自分の場所を　疑ってたの

きっといずれ　不幸になると

信じていたの




いずれ　どこかで逢いましょう

胸の中の　小石があるから

臆病者の　私がいるから



怯えることで　強くなった

胸の中に　小石はある？


恐れていたから

人が　悪魔に　思えたの

嬉しいことが　悲しいのは

泣きたいほど　悲しいのは


それが一瞬だって　わかっているから



いずれもろく　崩れて　また

どんな怒声も

どんな泣き声も

届かなかった　日々に戻ると

この身も　この芯も

知っているから



だから

喜べる時に　一緒に居れた事が

それでも　一瞬　傍に居たことが

耐えようもなく

痺れるほどに

悲しく　嬉しいんだ

　



怒りと

悲しみと

欲望が

消えた時




貴方の胸に　残る想いは

なんですか

この崖が崩れた時

貴方は大変な努力をして

あの場所まで　登ったのにと

歯を噛み締めた



この崖が崩れた時

貴方は無我夢中で　登ってきたから

崩れたことで　見失って

もう　すべてが嫌になった


また登ったって

無駄なんだと



でも　この崖が崩れる前

貴方は確かに　それを登っていた

貴方は確かに　その場所まで

登っていて

その場所まで

力の限りを

出せたんだ





貴方は知らないけど

貴方は知らないから　泣くけれど

貴方は知らないから　苦しいけれど


貴方が　行動したって

やったって　その事実は

悪いことでも

良いことでも



決して消えない



例え　目に見えたものが消えても

貴方に　消えない



泣いている暇はないから

さあ　また

準備をして

目の前が　暗いから

とても　目の前が　見えないから



間違えながら　間違えながら

迷いながら　行くしかない



でも信じてくれないかもしれないけれど


石が　何万年　かけて

先へ進むように




少しずつ　少しずつ

上に


上に



先へ　進んでいるんだ

私の中の蛇は

目も　耳もなくて

たまに　火がついて

火がついているのに

痛みしかわからないから

痛みしかわからないから


のたうちまわるしか

ありません




人は脱皮するように

己を捨て

先へ進むけど


焼き捨てないと　捨てれない

己も　たまに

あります

孤立を恐れて　拒むことが

協調することでは　ありません


受け入れることと　与えることは

どうしようもなく　深く

似ています

彼女は悪いことをしたので

石を投げられて

当然なんです

どんどん　投げて



彼女は少し欠点があるから

石を投げて

当然なんです

どんどん　投げて




彼女は少し汚いから

石を投げて

当然なんです

どんどん　投げて



彼女は少しみすぼらしいから

石を投げて

当然なんです

どんどん　投げて




彼女は少し心身が欠けているから

石を投げて

当然なんです

どんどん　投げて



あなたは　少し

心も　体も

欠けているから

石を投げられて

当然でしょう




ねえ

投げてきたんだから






誰かが　倒れた時に

投げてきたんだから




投げられて

あたりまえだろう





あなたが握った石を

はやく

投げなさい



あなたが　投げてもいいと　思った人に

投げなさい





あなたが　投げてもいいと思った人に

投げなさい

これから馬鹿らしいことを言うから

どうぞすぐに忘れてほしい

これから愚にもつかないことを言うから

どうぞすぐに笑ってほしい



あの時　あなたがしたことは

相手がしたことではなく


あなたが　した　ことで


あなたが　わらったということは

あなたが　おとしめたということは



相手がした　ことじゃ　ありません



あなたがしたことです





誰にも　裁かれないでしょう

誰にも　叱られないでしょう



あなたが　自分を　恥じないことが

あなたへの　鉄槌です




あなたにとって　愚にもつかないことですから

どうぞ

笑って　忘れてください

私は　きれいだとか

格好いいとか

言われるあんたより

汚れるって　知りながら

格好悪いの　知りながら




そんな自分を嘆きながら



格好悪くなれる


あんたが好きだよ

何もかも　奪われていたようで

私は　いろいろなものを

もらってきた



何もかも欠けていたようで

欠けながらも　埋まらないながらも

すべてのものを

もらってきた



私はこれから生きることを

恐れながら

怯えながら


とても

嬉しくて

悲しくて





胸がいっぱいになる