この世が
私を見捨てた

私が要らないような気分

嫉妬と
そして生きたいが為の
憎悪を
うずまかせる

私は必要なのだ
必要なのだ
必要なのだと
叫びたくなる

この世が私を見捨てた
いえ
私がこの世を見捨てた
いえ

私が私を

信用ならない私を
我慢ならない私を
こんなどうしようもない私は
見捨てられるに違いないと
おびえている

滑稽なドンキホーテでいい
それで　一番いい

私は馬鹿にされていた方がいい

あるいは自分でも馬鹿だと思う


何も持たない　何も成し遂げられない
そうかも知れない
それが全てかもしれない

私はドンキホーテでいい

Mr. ガーディアン

理想をおいもとめ
理想通りになったと思えば
訪れるのは
怠惰と堕落

Mr. ガーディアン

一瞬も、とまることない

あなたは笑う
安堵と停止を思う世界をあなたは笑う

時はすべてに訪れ
けっしてとまることがない

ガーディアン
変わり続けることが
全てにかせられている

強さは
本当にいうと
負けないことでは
強くなれない

強さは
本当にいうと
負けたあとで
傷から産まれる

泣いたあとで
怒り狂ったあとで
すべて傷ついて
うちのめされた
あとで

まだ生きる力が
うまれる

だから
あなたは
強くなる

己のあやまちを
みとめ
すすみなさい

己の弱さを
みとめ
すすみなさい

見えなければ
なんにもこえられない

己のもつ
傷つけることと
うたがうことを
知りなさい

己のもつ
歓ぶことと
微笑むことを
知りなさい

自分を知りなさい

人の苦しみを
のぞむひと
あなたは苦しみの中にいて
望む限り
逃れられない

人の喜びを
ねがうひと
あなたはすでに
多くの歓びの中にいて
多くの幸せに囲まれている

時として過去は
今よりも　優しく
痛めつけられた
あの日は
私の居心地を整えてくれる

時として明日は
昨日より残酷に見え
二度と傷つきたくないあまり
歩き出さずに
昔を　のろっていたいと思える

時として昔は
私をとても辛くさせるのに
心地よいわけではないのに
歩き出すよりも
快く甘い

私はここから
先へ向かい
過去を振り返らない
強さを持とう

もしもお前が
人を信じられなくなったら
唱えなさい

私は自分を
裏切らない、と

うらみは
おびえからくるんじゃないだろうか

痛みを　手ひどい痛みを
もう二度と味わいたくないあまり
強い自分で居るために
うらみをもつんじゃないんだろうか

憎しみは　うらみは
怒りは
おびえから沸くんじゃないだろうか

本当なら
おびえて泣いているんじゃないだろうか

空の青を
目の見えない人に
教えるにはどうしたら良いだろう

愛を知らない人に
愛を教えるには
どうしたら良いだろう

空は　見えるから
青いのだろうか

あかしの傷など必要ない

お前が傷ついたことを
証明しなくていい

お前が泣かずに飲み込んだ痛みを
教えようとしなくていい


もう　傷つけられることを
おびえなくていい

もう　傷つけることに
おびえなくていい

自分を傷つけることも
人を傷つけることも
しないでいい

許せない怒りも
流せない涙も

すべて　なんにも
必要ない

怒りがきえたら　人になれる

怒り　悲しみが　絶望を生んでる
かなしさを産んでる

しがみつかなきゃならない
あなた自身
アイディンティティなんか
そこにはない

手放して　泣いて下さい
しがみついていたら
にくしみ噛み付いていたら
あなたを抱きしめられない

あなたが　あなたを　許せない

親愛なる
貴方の弱さ
貴方の悲しさ

親しき
私の弱さ　辛さ　醜さ

人の弱さ


敬愛する
あなたの優しさ　強さ

いとしい
人の中の　人の心

人が笑う　と　思った

こんなことをしたら
人に笑われる　馬鹿にされると
思った

ひとをいっぱい思い浮かべて
美しく格好いい私で居ようと思った
誰から見ても
ほめられる私で居ようと
がんばった


でも辛かった
笑う人を憎んだ
怨んだ


でも気がついた

人など居ない

私の行動を
ひとのふりをした
私が　侮辱して

笑っている

苦しみ続けた
人の笑顔は
美しかった

苦しんで
苦しんで
それでもわらった
人の顔は
なにものにもかえがたい
美しい
人の顔

たくさんの　
賞賛を
おくりたい

物を持ち　欲を持ち
しがみついている人

私は貴方が不幸に思える

物を持ち　自慢を持ち
立場に依存している人

失ったものは計り知れない

私は貴方が　一番
不幸に思える

「それでいいと思っている」という人がいて
それでいいとは決して思って居なさそうだった。

隠れて不満を抱いているから
人に攻撃的だった。

「これじゃいけない」ともがいている人
苦しんでいる人がいて
いつも弱さと戦っていて
けなげに思えた。

私は彼らこそ、それでいいんだと思った。

恐ろしいほどの
憎しみと
悲しみが
向こうから
渡ってきた

私は　許すことも
流すことも
受け入れることも
できないと思った

痛みは私を粉々にするだろう
私は怒りを感じるだろう
理不尽さに
相手を怨むだろう

与えられた痛みを
許せないだろう
癒せないだろう



恐ろしいほどの
悲しみを
私はただ見ていた

憎しみの底にあるのは
悲しみに過ぎなかった

それは恐ろしいように思えた
でもただの人間だった

私と同じ
臆病な
人間だった

私を傷つけたとき
あなたが楽しかったどうかを教えて欲しい

私が涙を垂れ流しながら踊っていたとき
あなたが楽しかったどうかを教えて欲しい

周りの人を尊敬できないのは
貴方が尊敬できない人間だから

周りの人を
馬鹿にしながら
付き合っているのは

あなたが
「馬鹿じゃないと、
　自分のことを相手にしてくれない」と
思っているから

ねえねえ　もっと私のこと
考えてよ

貴方のために　私がなにをしてくれるのか
貴方のために　私がなにをあたえてくれるのか
そうじゃないこと　考えてよ

ねえねえ　私は貴方が好きだけど
貴方は　利益が好き　みたい

ねえねえ　もっと貴方のことを考えてよ
貴方は　人になにをしようとしているのか
貴方は　人になにをあたえようとしているのか

ねえねえ

どんな人間だったか教えてよ

よいことは　難しい
わるいことは　簡単だけど

人をほめるのは難しい
けなすことは　簡単だけど

人を愛することは難しい
憎むことは　簡単だけど

人を許すことは難しい
怨むことは　簡単だけど


かみさま　できるなら
すべての生き物に　生きる勇気を

まともに生きることが
いちばん　難しいから

人は　なみだで強くなるわけじゃない
痛みで強くなるわけじゃない

ただ　あたえられた痛みを許したとき
たしかに　あなたは　強くなる

強くなるのでしょう

雨を
これは自分の為に降ったのだ

自分が降らせたのだ

この雨は自分のものだ

自分を褒め称え　あがめれば
また降らせて差し上げようと
言う人が居て
それを見ていた


確かに彼らに
恵みの雨は降ったのだろう

でも　それは
隔てなく　だれにでも　
だれにでも　降り注ぐ

なんの変哲もない
雨だった

なんの変哲もなかった

力があると彼はいった
自分には力があると

でも彼は力を欲しているだけで
もっているものは　なにもなかった


特別だと彼はいった
自分は特別な能力があると

でも彼はよくある存在だったし
彼が誰よりもぬきんでているとは思えなかった


従えと彼はいった
それは間違っている　私が正しい　と

人の心を否定し
自分の思い方や見かたを正しいと信じて
無理やり信じこませようとした

そこには嘘がなかったけど
真実でもなかった


人以上になろうと　人をゆるがした人が居た
人以上になろうとするあまりか
人を殺し続けた


自分が正しいという人が居た
自分以外の正しさが　許せないから
自分以外の人を　責め続けた


特別になりたい人が居た

特別だと人は言った

特別な自分を誇示するために
力と言葉を駆使していた



自分を信じた人が居た
特別な自分を信じているので
自分を一切　信じていなかった

人が人を失って　久しい

人が　人を見失い
見失いながら
欲し続けている


なににしがみついていますか

なにを手にしたいですか

なにが欲しいのですか

手に入れば　幸せになれますか


すべての価値や　すべてのことに　気がついたとき
なにを手に入れたいと　思うのでしょうか

弱くなれない人は
強くもなれない

生きることが
分からない人は
生きることが出来ない

命を知らない人は
いきることが
出来ない

あなたの傍に　貴方を傷つけるものが居る

その人の為に　祈るなら
あなたは　打ち勝つ力を　担うだろう

あなたが人を笑っているときの
顔を知りなさい

あなたが人を苦しめ　傷つけているときの
顔を知りなさい

あなたが　自慢と虚栄にみちて
快楽を慰めにした

欲を満たしているときの
顔を知りなさい

あなたが祈り　人となるときの
顔を知りなさい

お金を持って
ものをもって
自慢をして
何も持てなくなった

なんにも手に入らなかった