花の星
>>
詩
> (イド)
series:イド
33 page
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ものいわぬ花
ものいわぬはなは
ただゆれてばかりで
つゆにぬれたそのこうべを
もくもくもたれさげてゐる
ものいわぬはなは
あわれみなどかけられもせず
ものいわぬままに
どんなにかつらくても
ただものいわぬままで
ただものゐわぬままで
ものいわぬはなは
あい、その
つらさをしる
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
どうしよう
この世に産まれて
どうしようもなくなって
気がついた
君がずっと
ずっとずっと
そばにいて、見守っていてくれたこと
泣きながら
倒れながら
足も手もぼろぼろで
じっと見つめる僕の目に
荒野は広く、荒荒しく
君がずっと
ずっとずっと
ここにいて、見守っていてくれたから
僕はまた、歩き出せる
ありがとう
ありがとう
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
媚薬
びやくばかりをなげかけているのはそりゃおまえにきまってる
おまえはごうじょっぱりのいじっぱりで
すこしかなしいにんげんだ
びやくばかりをなげかけているのはなぜかはしらねぇ
おれぁぜったいぜったいぜったい
おまえのよーにはならんときめた
ごうじょっぱりのいじっぱりのわがままなおまえは
そりゃびやくなげなきゃだれにもあいてにされねぇ
そりゃすこしばかりかなしいにんげんだけれども
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
どこにもいけない僕たち
どこにもいけない僕達がいて
どこにもいけない獣がいました
山も谷も空も孤独で
ただ歩けずに、くちはてるだけ
だけどいつか
だけどいつか
僕達は歩きだすに違いない
空も谷も山も見るため歩きだすに違いない
この世を見るため歩きだすに違いない
この鎖をひき千切って
きっと
きっと
きっと
空は澄み
谷は深まり
山はしんしん静まりかえる
太陽が昇り
月が沈み
桃色の朝がくる
どこにもいけない僕達は
悲しみながら笑いながら
その日にこがれてる
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
子猫
あのね遠いところで小猫が泣いていた
どこにもいけない猫が泣いていた
駅の中で泣いていた
空はそぼふる暗い雨だった
水色の灰色の雨だった
寒かった、小さかった
白い猫、灰色になった
雨が降っていた
あのね、猫が泣いていた
どこにもいけないと泣いていた
小さな猫
鉄橋の下でないていた
電車がごうごう通っていた
草を食べていきていた
鳥がうたれて地面に落ちた
猫が泣いていた
あのね、猫が泣いていた
真昼の草原、小さな花が咲いていた
猫は泣いて花を食べた
むしるたびに切ないにおい
猫のひげに水滴落ちる
猫が泣いていた
からからゆれる、ふきのとお
水車に似た名もない草
猫が空を見上げると
青い青い青く青く深い空
ビリジアンのキギにゆれる
小さな猫
あのね、猫が泣いていた
ここにいて欲しかった
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
人魚
つきがゆるゆる広がる夜に
昼間のような明るさのもと
湖にいった
湖には人魚がいて
るびーみたいな赤い目で
きらんきらん、からんからん
鱗を一枚さしだして
「つれて逃げて」と私にいった
つきはゆるんでそろそろ落ちる
この世の終がもうすぐ来るよ
つきがおい
おってくるよ
冷たい水が足にまとわり、熔けていくよ
背負われながら人魚は言った
「かあさん」
あちらこちらにようよう黒く
あやかしのしるし
金の目がひかるよ
人魚はしくしく泣きだした
泣いたはじから熔けてった
「かあさん」
とけないで
とけないで
そらのつきがおっこちて
柔らかなぶどうが次々咲いた
人魚は笑って笑って笑って泣いた
「かあさん」
ぶどうをつぶすと足がむらさき
暗い夜にほのく光る
はしるたんびに紫のしるし
「かあさん」
ばいばい、ばいばい、ばいばい。
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
地蔵
石になった地蔵が
草の生えた丘に
小さく転がっていた
石になった地蔵は
少しだけ微笑んで
悲しそうで
固まっていた
小さな稚児がきて
走ってきて
草に混じって
転び、泥になった
稚児はひとしきり泣いて
泣いて
手の平に
赤い赤い血が滲み
稚児はもういっぺんだけ泣こうと
口、開けて
地蔵に気づいた
石になった地蔵の
おかんむりを
熱い手の平でそっと包んだ
冷えた石
手の平の熱さが
すっと染みた
すっと染みて
あったまった
稚児は手の平をなめて
またもういっぺん走り出す
地蔵はそれを見ながら
微笑んでいる
あったまった石は
地蔵になる
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
しつじ
「しごくきれいなんだ
ゆうゆうのはねなんだ
とりみたいなんだ」
しばしるの場所で
寝転びながら羊はゆった
ととと、ととと、音がして
はちみつが垂れていた、まるで誰もいないみたいに
太陽が金の色に焦げてる
「ぼくのしきなひとなんだ
ととと、ととと
はちみつがたれてるね
まげをゆっているんだ、きれいなゆいかたなんだ」
羊の長いまつげがゆうゆうゆれる
「にんげんなんだ、にんぷなんだ
にんぷってなに?
ぼくをなでるんだ、しごくきれいなゆびで
こんぼくじょうにぼくがいること
あのひとはしってるんだ」
はちみつがたれきって
とと、と音を最後に
もうなにも聞こえなくなった
小さな小さな小さな羊
「ぼくじょうをでただけっこんしるんだ
ぼくのつのでゆびわつくるんだ
すきですていうんだ、きれいなひとはほほえむんだ」
きっとそのひと、あなたのこと、
あんまりなにも想ってないよ
きっとそのひと、あらまぁって想うよ
「いいんだ、ぼくはそいでもなくかもしれないけど
それでいいんだ」
太陽が金に焦げてる
羊がゆっくり眠りにつく
小さな小さな小さな羊
おやすみ
おやすみ
おやすみ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
いのり
いつでも誰かが
見守っていてくれる
そんなつもりで
女の子は
祈りをささげる
いつでも誰かが
見守っていてくれる
そんなつもりで
男の子は
旅を始める
どこかにいる
どこかの誰かが
いつでもどこかで
見守っていてくれる
嘘かも知れないけど
信じてないけど
女の子は祈り続ける
男の子は祈り続ける
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
悪魔
なにも難しいことはない
ここに にさんの小例がある
その小さな角
その小さなキバ
きみは世に言う悪魔だ
それは間違いない
人はなぜ名前をつけるの
悪魔と言うからには
いろいろと問題がある
難しいことじゃない
人に近付いちゃいけないとか
人を愛しちゃいけないとか
そんなことだ
人はなぜ決まりをつくるの
まぁもしもきみが
牙を抜き角を抜くなら
悪いようにはしない
人間として歓迎しよう
少し風変わりな人間だけど
人はなぜ僕をみないの
生きるか死ぬか
難しいことはない
その二択だ、
悪いようにはしない
人間になりなさい
人はなぜ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
アルルカン
アルルカン、アルルカン
きれいなひとみ
きれいなくちびる
アルルカン、アルルカン
なぁなげくんじゃないよ
石炭工場の親父が笑う
なぁなげくんじゃないよ
人生長いよ
つらいことは普通にあるよ
アルルカン、アルルカン
おどりをおどって
アルルカン、アルルカン
くるくるまわって
アルルカン
なぁわらってもいいけど
美術館の女性が微笑む
なぁわらってもいいけど
どこにいっても
笑いものだけど
アルルカン、アルルカン
アルルカン、アルルカン
鞭うたれても
アルルカン
石投げられても
アルルカン
アルルカン、アルルカン
足元ゆれても
笑え笑え
笑え笑え
アルルカン、アルルカン
なぁ、アルルカン、アルルカン、
どこにいっても
悲しいことは、
どこにいっても
いつでもあるから
アルルカン
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ミミズ
よいちゃん、どしたのってきくと
「おしっこしたいの」いうの
だから
よいちゃん、おしっこいいけど
ここでしちゃだめっていうのだけど
よいちゃん、ばかだから
けっきょくしちゃって
あーあーあーあーあー
あのね、よいちゃん、
ミミズにうまれて
ミミズとしてやっていくけれど
だいじなことは
そんなにないよ
だからおぼえてね
ここでおしっこしちゃだめよ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
さんかくきん
まっすぐにそだてさんかくきん
まっすぐにそだて
そらあおいあのあおいそら
さんかくきん まっすぐにゆけ
にゅうどうぐもがたちならび
おまえをさえぎりじゃまをする
あつくもえぎるたいようは
きっとおまえのあだとなる
だけどゆくんだ
まっすぐにゆけ
さんかくきん
さんかくきん
まっすぐにゆけ
ただ、ゆくだけでいい
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
さんしょううお
さんしょううおがいったよ
「おれはおまえでおれがおまえだ」
さんしょうおはばかだよ
さんしょうおがおよぐよ
「どこにもいけぬならいのちをたつべしたつべし」
あんたはばかだよ
どこまでもすんだこのかわのなか
さんしょうおはおよぐよ
どろでにごったこのかわのなか
さんしょうおがおよぐよ
みじんこがいますきとおった
ありんこがいまみずにはいった
とりがしろいしろいはねを
なまぎたつようにたかくないた
よるだよ
あさだよ
くさ、くさ、みずくさに
ふくんだしろいみずのいろ
さんしょうおはおおごえをだしたい
このよにうまれておおごえをだしたい
うまれたときに、いえなかった、ことばをだしたい
くろ、くろ、まっくろに
やみがおちてよるがくるよ
ああ、いきてきたんだなぁ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
待ち人こず
あのさぁ、ゆきさぁ、ここにいて
ここにいたいと願うけど
この時間はいつまで続くのかなぁ
どこまで続くのかなぁ
あのさぁ、ゆきさぁ、ゆきはたまに怒って
電話も切って
メールも切って
私がいないふりをするけれど
私がいないってなにかなぁ
ここにいるのに、ゆきがみないとさぁ、
なんか多分、もういないのとおんなじなんだよねぇ
あのさぁ、ゆきはさぁ、
私がいるのってさぁ、多分、ゆきがいるって
わかってくれるからなんだよねぇ
多分さぁ、いるとかさぁ、いないとかさぁ、
誰かがいなきゃわかんないんだよねぇ
あのさぁ、ゆきさぁ、
私は多分どんなにどんなにゆきが怒っても
ゆきのことが好きなんだよねぇ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
針山
遠くの方で 針山が鳴っている
僕は君以上に
あるいは 君ぐらいに
絶望し鬼に食われた。
祈りをシャダンし
痛みの山にのぼる。
果てしのない下落。
<絶望が鳴っている>
<絶望が鳴っている>
永久に食われきみにあう
<きっと>
僕はもう死んでいて
残留思念の熱となった。
遠くの方で君が、鳴っている。
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ぽた
コップに水を注ぐと
水はとおとおと流れ落ち
流れ落ち、溢れてしまった
溢れた水はとおとお、とおとお、走りゆき
走りながら蛇行した
水の中にすいすい、すいすい、銀色の粒が流れて
蛍光灯の光りに熔けて
すいすい、すいすい、鯨になった
とおとお、とおとお、とおとお、流れたい
わたしの中に、何粒の銀があるのだろう
とおとお、とおとお、とおとお、ゆきたい
水に熔けた、私の体に、鯨は泳ぐだろうか
考えていたら、いつの間にか水になった
とおとお、とおとお、とおとお流れた
床は冷たかった。
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
きれい
ひた、ひた、ひた、って
きれいな音
ひた、ひた、ひたって
つめたい音
真っ暗な、真っ暗な、
どこまでも真っ暗な、
深い深い、つとの中で
そっと耳をすませてる
ひた、ひた、ひた、って
いつかあの音
全部に満ちて
いつかあの音
どこまでも流れるわ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
人虫
とおさんはオイシャサンで
白衣を着て、はいどーどー
とおさんはセイフノヤクニンで
ひげをたくわえ、はいどーどー
猫が泣きながら来た
とおさんは手術した
猫は泣きながら去った
いぬが笑いながら来た
とおさんは点滴した
いぬは笑いながら去った
鼠も来た鳥も来た人も来たゴリラだって来たんだぞ
とおさんは全部手術した、点滴をして針をぬった
ちくちくちく
僕の頭が痛くなった
とおさんは唱いながら僕をなでた
とおさんは唱いながら欠けていった
僕の頭が治るころ、とおさんはいなくなった
政府の役人がきて、
オイータ君、君のとおさんは非常に悪いね
悪い人だね、魔物だね
といってとおさんを探す
とおさんがいなくて良かった
役人は舌打ちして帰っていった
とおさんがいなくて良かった
僕は笑って泣いた。
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
むくどり
むくわれないむくどりが
ただわらってそらをとびます
むくわれないむくどりは
ただなきながらそらをとびます
いたみはいつもしくしくと
だんだんだんだんくさってく
わたしのこころのおくにある
むくわれないむくどりの
なみだのかずだけあそびましょう
せめてふたりであそびましょう
むくわれないむくどりに
あいのことばを贈りましょう
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
がんばるからいいよ
悲しいことと辛いことが大手を振って押し寄せてきて
でもそれは明日のことだからただの予測だけれど
がんばるからいいよってがんばるからいいよって
鳴いてる子猫に挨拶して
がんばるからいいよ、多分、もう、ダメだけど
多分、また、ダメだけど
がんばるからいいよ
いつかって
望んでいる猫のため
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ざんげ
どうか私を許してください
私は
あなたに
満たない
人で
あなたは
私を
求めて
いるけど
許してください 今 すぐに
もう だめなのです
だめなのです
あるくことさえ むりなのです
「さぁさぁ、ゆけと、さぁゆけと」
手に持った砂がささ、さと堕ちる
こんなにはかない物語
私が私を紡いで来たのに
気がつきゃ私は砂になって
風にのればまだむくわれる
堕ちてしまえばまだむくわれる
あなたの口から言ってください
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
山
笑われることも
騙されることも
しょっちゅうさ
ビーフーウーとなる笛もって
山に山に山にいくのさ
楽になれると知ってはいるが
嫌うことなどできやしない
知ってるだろう、あいつの声を
知ってるだろう、あいつの夢を
笑われることも
騙されることも
しょっちゅうさ
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
明日
明日を待っている子供達は
ホントは明日など待ってないのです
あなたを待ってる子供達は
ホントはあなたなど待ってはいないのです
こーんすーぷのきいろい満月に
小さなウィンク
くしゃみをひとつ
あなたに聞かせる言葉は
すべて私が聞いてしまったから
もう あなたはようなしです
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
無気力
ときおりそれでいて
どうしようもないほどわらってしまいそうな
むきりょくにおとずれる
くるしまぎれのぱらだいすにいすをならべて
かなしいおるごぉるをほおむって
じゅうじかを!
じゅうじかにはさんたまりあだ
ああこんなにもくるしいといってはいるけれど
ああきっとだれもがくるしくて
もがいているのはこのよならず
ふときがつくとてからあしから ち ま み れ
あははははは
あははははは
ときおりどおしようもないほどわらってしまいそうなむきりょくとむきりょくにおとずれる
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
がたがたの汽車
がたがたの汽車に乗って
がたがたの心をゆらす
がたがたの祈りは届かず
がたがたの涙が出る
どうしても叫ばなきゃ
どうしても愛さなきゃ
がたがたの命をもって
がたがたの空に飛ぶ
がたがたの崩れた叫び
がたがた祈り
がたがた叫ぶ
もう元には戻れない
がたがた揺れる
がたがた汽車は
何処にわたしを
連れていくのか
がたがたのって
がたがた揺れる
そのままずっと
消えて行くまで
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
ちいさな恋を
ちいさなこいを
かなえてください
かなしいこいを
かなえてください
ちちちちち
ことりがないて
あしたがさった
わたしのむねに
あなたがおりた
さよならつきよ
さよならほしよ
わたしのむねに
もうもどらない
ちいさなことり
わたしのひばり
よろこびまどう
わたしのいのち
ちいさなこいを
かなえてください
かなしいこいを
かなえてください
ちちちちち
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
天子の羽
光の中で君を見たよ
白っぽい羽を見たよ
綺麗だったね
哀しかったね
君が一人でゆくと言ったとき
裏切られた気がしたよ
こんな風にのぼってくるモノならば
君をイワイテしまえば良かった
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
琥珀色した蜂蜜
琥珀色した蜂蜜が
人の遅さにいらいらしている
ああ、くまにとられちゃう
ああ、くまにとられちゃう
蜜を守ってぶんぶんぶん
秘密を守ってぶんぶんぶん
あり得ないことがありえないままになんべんもなんべんも
もがいてみたって結果は同じで
蜂にさされた火膨れ
水のたまった水疱瘡
ああ、くまにとられちゃう
ああ、くまにとられちゃう
わすれた物はわすれたままに
おもいだせないもどかしさ
ああ、くまにとられちゃう
ああ、くまにとられちゃう
だれかたすけて
ぶんぶんぶん
秘密をまもって
ぶんぶんぶん
...
2005-07-09 00:00:00
...
Series :
イド
...
マザー
マザー
貴方は月だった
マザー
貴方は夢だった
憎んでも愛しても
マザー貴方は月だった
底知れない貴方への感情
断ち切れない証
空っぽな洞窟
私が食べてしまった貴方のお肉
マザー貴方が好きだった
マザー貴方を憎んでた
Page :
[ 0 ]
[ 1 ]
[ 2 ]
[ 3 ]
[ 4 ]
[ 5 ]
[ 6 ]
[ 7 ]
[ 8 ]
[ 9 ]
[ 10 ]
[ 11 ]
[ 12 ]
[ 13 ]
[ 14 ]
[ 15 ]
[ 16 ]
[ 17 ]
[ 18 ]
[ 19 ]
[ 20 ]
[ 21 ]
[ 22 ]
[ 23 ]
[ 24 ]
[ 25 ]
[ 26 ]
[ 27 ]
[ 28 ]
[ 29 ]
[ 30 ]
[ 31 ]
[ 32 ]
[ 33 ]
[ 34 ]
Year :
[ 2024 ]
[ 2023 ]
[ 2020 ]
[ 2019 ]
[ 2018 ]
[ 2017 ]
[ 2016 ]
[ 2013 ]
[ 2012 ]
[ 2010 ]
[ 2009 ]
[ 2008 ]
[ 2007 ]
[ 2006 ]
[ 2005 ]
series :
[ ]
[ poem ]
[ イド ]
[ エン ]
[ 祈念唄 ]
Tag :
花の星
>>
詩
> (イド)
Copyright © by mogiha(
https://ahito.com/
) All Rights Reserved.
ただゆれてばかりで
つゆにぬれたそのこうべを
もくもくもたれさげてゐる
ものいわぬはなは
あわれみなどかけられもせず
ものいわぬままに
どんなにかつらくても
ただものいわぬままで
ただものゐわぬままで
ものいわぬはなは
あい、その
つらさをしる